運転資金の融資を通すために絶対知っておきたいポイントと賢い借入先の選び方

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
運転資金の融資を受けた人

会社経営をしていく中で、運転資金の調達に頭を悩ませる経営者は決して少なくないはずです。

金融機関の融資審査に通るためのポイントはいくつかありますが、運転資金を借りる上で最も重要なのはとにかく資金使途をできる限り明確にすることです。

今回は運転資金を借りるためのコツと借入先ごとのメリットやデメリットをご紹介します。

1.運転資金を融資してもらう4つのポイント

運転資金の融資を受ける際に意識したいポイントをまとめました。

ポイント1 資金使途を明確にする

見積書がある設備資金と違い、運転資金として融資を受けるには明確な資金使途が必要です。とはいえ、「会社が赤字だから」「借入金を返済しなければならないから」という理由では貸し倒れリスクが高いため、融資をしてくれる金融機関は無いでしょう。

運転資金の使い道は原則前向きな理由でなければいけません。前向きな理由とはたとえば以下のような場合が挙げられます。

  • 売り上げ増加に対応するための仕入れ資金
  • 新たに従業員を雇うための資金
  • 新たに販促するための資金…など

ポイント2 融資希望額を明確にする

融資を受けるにはいくら必要なのかを明確にしておくことも重要です。基本的に必要な運転資金は以下の方法で求めることができます。

・「売掛金+棚卸資産-買掛金」

【売掛金=未回収の代金、受取手形】
【棚卸資産=これから販売する商品(在庫)】
【買掛金=指令に必要な代金、支払手形】

実際に数字を当てはめて計算すると…
売掛金500万円+棚卸資産300万円-買掛金700万円=100万円となります

ポイント3 いつまでに必要なのかを明らかにする

資金使途が明確であれば、借入希望日も自然と定まってくると思いますが、たとえば「〇月〇日に300万円分の仕入れをしたいので、それまでに借りたい」というように、融資が必要なタイミングも明らかにしておくようにしましょう。

ポイント4 綿密な返済計画を立てる

いくら融資をして欲しいと頼んでも、返済能力が無いとみなされればお金を借りることはできません。まずは事前にしっかりとした返済計画を立て、借入先に融資をしても問題無いと思ってもらう必要があります。

そのためにはまず資金繰り表を作り、借りた資金をどのように使い、どう利益を上げていくのかを具体的に説明することがポイントです。

2.公的融資の使いこなし術

すでに実績のある企業であれば銀行からの融資を受けるのも良いですが、起業したばかりやまだ実績の無い企業は公的機関からの融資も検討してみると良いでしょう。

政府系金融機関である「日本政策金融公庫」などは中小企業や個人事業主にも前向きに融資を検討してくれるため、民間の金融機関よりも審査は柔軟です。

①日本政策金融公庫の融資制度

日本政策金融公庫で利用できる融資制度はいくつかありますが、「普通貸付制度」であれば申込対象も幅広いため、ほとんどの方が利用できます。

また、事業開始後おおむね7年以内であれば「新規開業資金制度」も利用可能です。それぞれの詳しい融資条件はこちらです。

日本政策金融公庫の普通貸付制度

日本政策金融公庫の新規開業資金制度

②融資までの流れ

日本政策金融公庫で融資を受けるまでの基本的な流れです。

<①事前相談>

融資を希望する場合はまず最寄りの日本政策金融公庫、もしくは商工会議所や商工会に問い合わせをしましょう。詳細を確認したい場合は窓口での相談も可能です。

<②申込>

融資の申込を行います。申込書は窓口で配布しています。

<③面接>

申し込みから1〜2週間後に担当者との面接が行われます。面接では申込時に提出した資料をもとに、事業内容や決算書の詳細など確認が行われます。

また、借入希望額や借入時期、資金使途、返済計画なども聞かれる可能性が高いので、担当者を納得されられるようしっかりと答えられるようにしておきましょう。

<④融資実行>

無事審査に通れば融資を受けることができます。ただ、審査結果が出るまでは大体2〜3週間程度(担保を設定する場合は1ヵ月程度)はかかるので、資金が必要な時期に合わせ、余裕を持った申込を心掛けましょう。

また、書類に不備があるとその分時間がかかるため、必要書類も早めに準備しておくようにしてください。必要書類は利用する融資制度によって異なるため、詳しくは日本政策金融公庫に確認をしてみてください。

日本政策金融公庫
https://www.jfc.go.jp/

3.日本政策金融公庫で融資を受けるメリット・デメリット

日本政策金融公庫からの融資には主に以下のようなメリットとデメリットがあります。

メリット

  • 実績が無い企業でも審査に通りやすい
  • 民間の金融機関に比べ低金利(年1.0%~2.0%程度)
  • 担保や保証人が不要な場合も多い
  • 基本的に固定金利が適用されるため返済計画が立てやすい

デメリット

  • 融資までの期間が長い(3週間~1ヵ月程度)
  • 民間金融機関からの借換えができない
  • 民間の金融機関に比べて提出書類が多い

▼日本政策金融公庫で融資を受けるなら

個人事業主が融資を受けたいと思ったら、まずは借入先を検討することになります。 個人事業主は銀行からの融資は難しい場合も多いため、すでに銀行に融資の申込をして断られてしまった方...

4.急なつなぎ資金の借入ならノンバンク

時には、急に資金が必要になるケースもあります。2〜3日中にどうしても資金が必要な場合は、即日融資も可能なノンバンクのビジネスローンなどを検討してみると良いでしょう。

ノンバンクというと消費者金融が有名ですが、他にも事業専門のローン会社や信販会社などもあるので、その時の状況に合わせて上手に借入先を選ぶのがベストです。

一般的にノンバンクのビジネスローンは500万~800万円程度が限度額の相場ですが、不動産担保融資なら数千万単位の高額融資を受けることも可能です。

5.ノンバンクで融資を受けるメリット・デメリット

ノンバンクでの融資に主に以下のようなメリットとデメリットが挙げられます。

メリット

  • 銀行に比べて審査が柔軟
  • 即日融資も可能

デメリット

  • 高金利(8.0%~18.0%程度)
  • 限度額が低い(500万~800万円程度)

▼ビジネスローンで融資を受けるなら

ビジネスローンは事業性資金に特化したカードローンです。一般のカードローンでは利用が制限される事業性資金需要に対応しています。 また一般のカードローンでは融資枠は実質100万円...

6.運転資金とは

運転資金とは大きく言えば「経営をしていくために必要な資金」になりますが、具体的には次のような資金のことです。

  • 入金と支払いのズレを補てんするための資金
  • 在庫を仕入れるための資金

基本的に商品の仕入れ代金の支払いと売上金の入金タイミングにはズレがあるため、余裕資金が十分にない場合は売上金が入るまでの間、資金が足りなくなってしまいます。

また、商品を仕入れれば売り上げは見込めるものの、そもそも仕入れるための資金が無ければどうすることもできません。

経営をしていく中で発生する入金と支払いのズレを補うためにも運転資金が必要不可欠となってきます。運転資金を状況に応じてスムーズに確保することが、安定的な運営をするための重要ポイントと言えるでしょう。

7.まとめ

運転資金に関わらず、企業が事業資金の融資を受けるには資金使途や金額、返済計画などをいかに明確に説明できるかが何より重要と言えます。

経営者の認識や状況把握が甘いとお金を貸す側としては融資をためらう大きな要因となりますので、融資の相談をする前にきちんと相手を納得させられる根拠を準備しておきましょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket