シングルマザーは正社員とパートではどっちが良いの?子育てと両立できる仕事の仕方や支援制度を徹底解説

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調理を楽しんでいる親子

シングルマザーではパートか正社員のどちらが良いのか迷ってしまいますよね。どちらも善し悪しがあるので注意深く、また柔軟に考えなければなりません。

子供との時間を取る→給料が減少
給料を取る→子供との時間が減少

大部分ではこうなりますが、細かな点では「勤務時間・残業の有無・資格の有無」などが関係しますので、職探しの時は子供のことも視野に入れて「この条件だけは譲れない」と軸を持つことが必要です。

この記事では、シングルマザーが正社員かパートを選ぶメリットとデメリット、就職を成功させるヒントをまとめました。

子を育てる私達は、「子供には不自由な暮らしを送らせたくはない!」と誰しもが思うことです。シングルマザーを選んだ自分を責めてしまう気持ちに立ち向かい、子供との将来の不安を払拭していきましょう。

もくじ

1.シングルマザーが仕事を決める前のポイント7つ

まず初めにシングルマザーが仕事を決める前のポイントをお話します。正社員やパートなどで働く時の参考にしてみてください。

その1 将来性があるか判断する

調べ物をする女性

せめて子供が自立するまでは安定収入が必要ですので、その会社には将来性があるのかどうかはリサーチしておきましょう。どう確認すれば良いのか迷うこともあるので一例を挙げると、

  • 頑張れば報われる会社である
    (キャリアップできる)
  • 従業者数が多い
  • 創業年数が長い
  • 資本金が多い

などで判断すると良いです。例えば頑張れば報われる会社かどうかで判断する場合は、求人情報に記載されている「勤続年数によって支給額が上がる(ボーナスが増える)・キャリアップ」で判断できます。

長期的に安定して働くためには「創業年数が長い会社」を選択することも一つの目安です。歴史ある会社はユーザーからの信頼度が高く、繋がりがある企業も多いため倒産するリスクは極めて低いと判断できますね。

パートで働く場合は「正社員登用制度あり」などでも判断できるので、就職サイトやハローワークで求人情報をよく確認しましょう。

その2 必要条件は決めておく

考えている女性

理想的な会社で働けるように、もしくはお子さんとの生活のためにも必要条件は必ず決めておきましょう。例えば、

  • 給料
  • 就業時間
  • 休日(長期連休)
  • 残業の有無
  • 社会保険完備

など譲れない条件は必ずあると思います。もちろん妥協することもありますが、必要条件を明確にするとライフスタイルに合った職場探しができます。

事前に決めていないと「毎日定時で終わるはずが、残業ばかり」「休日出勤がある」などと就職後に発覚することもあります。これでは子供の送迎にも支障をきたしますし、何よりお子さんを不安にさせてしまうので求人情報はしっかり確認しましょう。

なお、面接時では「残業はできますか?」と聞かれるケースが多いので必要条件を決めていると、

「はい、できます。しかし、保育所の閉園が19時までなので、残業は〇時〇分まででお願いできると助かります。」

などと自分の主張も含めた回答の準備ができます。就業時間や残業の有無などを理解してくる会社で勤める方が長続きしますので、面接では詳しく聞いておきましょう。

その3 ずっと続けられるか

子育てしながらの就職は人生の中で大きな決断が必要ですが、誰しもが働くならずっと続けられる職場が良いですよね。そのためにも、求人情報の内容を確認して「私はずっと続けられるのか」自問自答しましょう。

求職中は切羽詰まり自分がやりたくない仕事をするママさんが多く、安易に決めがちです。これでは長続きしませんし、転々と職を変えてしまっては再就職の時に不利になってしまいます。もちろん給料が下がるため生活費も厳しくなってしまうのは明らかです。

長続きできる仕事を見つけるなら、「これまでの経験が活かせる仕事」や「自分のやりたい(やりがいのある)仕事」を想い描いて就職活動をしていきましょう。

その4 悲観的にならない

椅子に座る女性

新しい環境の変化には誰もが「不安や恐れ」などの感情が訪れるものですが、「就活に不安がる・他人より劣っている」などと悲観的にならないようにしましょう。

ネガティブになると自分に自信がなくなり、自分でブレーキをかけてしまいます。子を育てるシングルマザーの方は「子供と一緒に乗り越えるんだ!」という気持ちを持ち、精神的にも自分をコントロールしていきましょう。

面接ではシングルマザーの働き形態について深く追求してくる面接官が多いので、決してネガティブな発言はせずに「自分に合っている会社かどうかを見極めるぞ!」のように余裕な気持ちで挑むと良いです。

その5 志望動機を準備しておく

書き出している女性

働きたい会社が決まった場合は、子供との生活のためにではなく企業側にフォーカスをした志望動機を用意しておきましょう。「働けるならどこでもいい」「採用基準が低そう」などの動機で就職先を決めることはNGです。

企業側は、「就職を希望した理由・入社への意気込み」などの志望動機、この会社で何ができる(貢献してくれる)のかを重要視し採用するかどうかの判断をします。

志望動機をしっかりと伝えることができれば、シングルマザーの方でも採用される可能性は高いので入社後の自分をイメージし、あなたなりの回答を用意しておきましょう。

その6 女性が働きやすい職場を選択する

喜んでいる女性

シングルマザーの方が職場を選ぶ基準の一つとして、「女性(ママ)が働きやすい職場」かどうかも確認しておきましょう。同じ境遇の方がいる場合は歓迎してくれますし、子育てに理解のある職場なら安心して働けます。

特に幼児のお子さんは急に具合が悪くなる日があったり、急な呼び出しもあるので、融通がきく会社を選ぶか時間が決まっているシフト制の会社を選ぶと良いでしょう。

今では産休や育休制度がしっかりしている会社も増えていますので、「子育て中のママが働きやすい会社」だと判断ができますね。

その7 通勤時間と可能な地域を決めておく

自宅の近くにある職場で働くことが一番良いですが、通勤時間や可能な地域はどの位までOKなのかも考えてみましょう。お子さんが何かあった時、すぐに対応できる距離だと安心ですね。

これまでシングルマザーの方が職探しをする時のポイントを解説してきましたが、正社員かパートのどちらで働くのが良いのか迷ってしまう人もいらっしゃると思います。

ここからは正社員とパートで働く「メリット・デメリット」についてお話していきます。ちなみにシングルマザーの方の働き形態割合は、パートと正社員ではほとんど変わらないことがわかりました。

 正社員パート
(アルバイト)
総合44.2%43.8%
0〜2歳33.8%52.1%
3〜5歳41.8%46.0%
6〜8歳34.6%54.1%
9〜11歳43.7%45.9%
12〜14歳49.1%38.5%
15〜17歳47.4%41.7%
18〜19歳48.6%34.8%
(参考:厚生労働省 全国ひとり親世帯等調査結果報告

2.シングルマザーが正社員を選ぶ5つのメリット

シングルマザーの方が正社員を選ぶ時の基準は、生活にかかる金銭的事情が大きく関係してきます。それを踏まえて正社員を選ぶメリットを見ていきましょう。

メリット1 給料が良い

当たり前のことですが、正社員で働く最大のメリットは「給料が良い」ことです。パートでは月に10万円程度に比べて正社員では約18万円以上の給料が受け取れます。

もちろん正社員の場合はフルタイムなので子供と接する時間は減少しますが、「給料+支給制度+養育費」なども含まれるので安定した生活が送れます。

ちなみに、シングルマザーの方の全国平均年収入(手当なども含む)は「243万円」で、給料自体の年間収入は「200万円」でした。(参考:厚生労働省 平成28年度の全国ひとり親世帯等調査結果報告

子供の迎えなどによって残業しない方が多いため、平均的にこの金額になりますね。

メリット2 社会保険完備

書類にサインを求める男性

正社員になると基本的に「厚生年金保険・健康保険・雇用保険・労災保険」が備わっています。職探しの際は求人情報に「社保完」と記載があれば、これらの社会保険が完備されています。

社会保険が備わっていると、支払う保険料の約半分を会社側が負担してもらえるので自己負担額は安く済みます。また、自動的に給与から差し引かれるので自己管理する手間もかかりません。

それに比べ、パートや派遣社員の場合は各自で保険に加入する必要があります。(勤め先によっては社会保険の加入制度あり)

各自で納税する場合、年金制度では国民年金になり月々の保険料は一律16,410円です。(令和元年度から)仮に国民健康保険に加入する場合で年収300万円〜400万円未満では、月に17,551円です。(全国平均で計算)

国の支援制度が受けられるとはいえ、国民年金と国民健康保険を支払うだけでも「月々に33,961円」支払うのは厳しいですよね。これらを考えるとシングルマザーの方が正社員で働くメリットだと言えます。

もちろんパート(派遣社員)で働く場合も会社負担の健康保険に加入可能です。厚生年金保険では「所定労働時間、所定労働日数の4分の3以上働いている方」に加えて、次の5つの条件を満たしていると加入することも可能です。

①週20時間以上勤務している
②月8.8万円以上(残業代含まない)
③勤務期間1年以上の見込みがある
④学生ではない(夜間、定時制は除く)
⑤社会保険加入者(労働者)が501人以上の企業で勤務している

全ての条件を満たすことができる会社を探す手間に比べたら、初めから正社員で働ける社会保険完備の会社を探した方が良いでしょう。

メリット3 認可保育園に入りやすい

色鉛筆でお絵かきをする子供

シングルマザーの方が正社員(フルタイム)で働く場合は保育所の入所審査で有利になるため、認可保育園に入りやすくなります。勤務時間が長い人ほど入所の優先度は高くなることは正社員を選ぶメリットの一つです。

パートなどの場合は入所審査で不利になるわけではないですが、勤務時間が大きく関係してくるので正社員の人のほうが有利になるということです。

なお、実家暮らしでご両親と一緒に暮している場合は入所の優先度は低くなりますが、この場合は一度住んでいる市区町村の役所で相談と手続きをしてみましょう。

認可保育所って何?

保育所には「認可保育所・無認可保育所」の2つに分類されます。認可保育所は都道府県知事の認可を受けている施設で、安心面、価格面から非常に入所率の高い保育所です。

無認可保育所は行政の認可を受けていませんが、遅くまで利用できたり、習い事を受けられたりとサービスは豊富です。その分利用料が割高ですが、こちらも人気が高いです。(認可外保育園とも言われる)

「行政から認可を受けていない」と聞くと悪いイメージがありますが、無認可保育所は認可保育園にはない独自の保育プログラムや保育所の方針があるため、そういう面が良いと支持するママさんも多いですね。

なお、これから保育所を選ぶ方は「12.安心できる保育所の選び方」も参考にしてみてください。保育所を選ぶ時の細かなポイントをまとめました。

メリット4 手当が付くことがある

お札を数えている女性

全ての企業ではないですが、正社員になると「家族手当」などが付くことがあります。

例えば家族手当が、

  • 第一子が10,000円
  • 第二子が5,000円
  • 第三子以降2,000円

などの金額が支給される会社に就職した場合、仮に2人の子供がいる時では月々15,000円も給料が増えるので家計は助かります。

ただし、「全ての会社が家族手当てを支給しているわけではない・支給額は企業によって異なる」ことには注意が必要です。手当についても求人情報に載っていますので確認しておきましょう。

メリット5 ローンが通りやすくなる

正社員になると「安定収入がある」とみなされるため様々なローンの審査に通りやすくなりますし、勤続年数が長くなるにつれてローン審査では有利に働きます。1年以上の勤続年数があると良いですね。

パートの方がローンの審査に落ちるわけではないですが、借入額が少なかったり、高金利での借入になってしまう可能性が高くなります。

学費が必要になった時の教育ローン、車の買替時のローンなどに通る可能性が高くなることは正社員を選ぶメリットです。

3.シングルマザーが正社員を選ぶデメリット3つ

シングルマザーが正社員を選ぶ時のデメリットをお話します。

デメリット1 子供との時間が減る

寝ている子供

正社員の場合、基本的には「8時間労働+休憩1時間」の9時間制で働くため、お子さんと接する時間はなかなか取りづらくなります。

朝は自分と子供の身支度や朝食などの家事に追われますし、就業後でも晩御飯や掃除などの家事があるので家族の時間は就寝前の2〜3時間ほどになりますね。

お子さんの気持ちを不安定にさせないためにも、ママにベッタリ時期では「休日は目一杯子供と接する時間を取る」ようにしたり、子供の成長と共に親から自然と離れていくタイミングで正社員の道を選んでみるのも良いでしょう。

デメリット2 残業の可能性がある

困った女性

職場によって異なりますが、正社員ですと残業をする可能性もあります。1時間や2時間残業をしていたらその分帰宅時間も遅くなるため、子供に費やす時間は短くなります。

特に保育所に預けている場合でお迎えが遅くなればお子さんは不安がりますし、担任の先生にも迷惑をかけてしまいます。定時できっぱりと終業できる会社を選ぶことが望ましいですが、実際に働いてみないことにはわからない部分です。

正社員の仕事であれば長時間労働をしなければならないケースも少なくないので、自分のことができる小学生以上になってから正社員で働くことも視野に入れておくと良いでしょう。

デメリット3 夜勤や休日出勤の可能性がある

仕事に集中している女性

シングルマザーが就職しやすい会社の中には、夜勤や休日出勤がある、もしくは土日祝日関係がない職場も少なくありません。特に介護職や看護職などの施設で働く場合は夜勤があるのが一般的です。

養育中は夜勤免除などの仕組みがありますが、他のスタッフが夜勤をしている中で、自分だけ夜勤免除してもらうことに気が引ける人も多くいらっしゃいます。この場合は十分な配慮が必要になりますね。

また、夜勤は日勤以上に体へ大きな負担がかかるため、子育てと仕事の両立は想像以上に大変です。介護や医療などの専門職で働く場合は土日休み、もしくは土日祝日の出勤を考慮してもらえる職場を探すことをおすすめします。

子供との時間を大切に考えたい方は、子供が小学生の高学年までは夜勤や土日出勤がある会社は避けた方が良いですね。

4.シングルマザーがパートを選ぶ3つのメリット

シングルマザーがパートを選ぶメリットをお話します。全国ひとり親世帯等調査結果報告のデータでは「43.8%」の方がパート(アルバイト)で働いていましたね。

メリット1 働く時間に融通がきく

ピースをする女性

パートで働く場合は勤務時間が決まっているため、小さなお子さんを育てるシングルマザーの方に向いている働き方です。

確かにパートの場合は正社員に比べて給料が下がるデメリットもありますが、小さなお子さんがいるママにとっては、収入面だけでなくお子さんと向き合う時間も大切ですよね。

パートを選ぶ方でも養育費や児童手当などの制度を利用し、家計をやりくりすれば十分生活できますので、ぜひパートの時間は子供のサイクルに合わせていきましょう。

メリット2 シフト調整ができる

パソコンで確認している女性

正社員はフルタイムで働くため、朝〜晩までの労働時間になります。それに比べてパートの場合は、週3日勤務や6時間勤務などと自分の都合に合わせて働くことができます。

シングルマザーの方の場合は「保育園への送り迎え・買い物・家事」など毎日多忙になるので、その時のスケジュールに合わせて柔軟に勤務シフトを考えられるのはパートのメリットです。

メリット3 正社員の道も考えられる

パート先によって異なりますが、最近では人手不足なため、「アルバイト・パート・派遣社員」のスタッフを積極的に正社員に切り替える(正社員登用制度)企業が増えています。

もちろん自分がやりたい(合っている)仕事であったり、将来性がある会社などの判断が必要になりますが、長期的に考えるならパートから正社員になることも一つの手段です。

ママが仕事で成功していつも笑顔で輝いているのは、子供にとっても嬉しいことです。ただ、子どもと過ごす時間が減るなどのマイナス面も出てくるため、子供の手が離れる年齢になってからでも遅くはありませんね。

5.シングルマザーがパートを選ぶデメリット

正社員との違いは給料が低いことが大部分で、また基本的にボーナスや退職金がないこともデメリットです。

正社員では退職金が支給される会社が多く雇用保険も受給できるので、離職中は一定期間なら問題ないですが、パートから離職した場合は生活が厳しい状況になる家庭が多いです。

これらの支給がない分、多少時給は高めに設定されているので、パートを選ぶ方は少しでも自分に有利な条件の仕事を選択すると良いですね。

子供が小さいうちはパートでもやりくりできますが、中学・高校(大学)になるにつれてお金がかかる時期が訪れます。先のことを考えると、手が離れる時期には正社員で働く方が生活も安定しますね。

6.公的援助で資格を取得し安定収入を目指そう!

合格を祈願した絵馬

ママさんの就職では資格保有者が有利になることが多いため、国の制度で資格取得費をバックアップしてもらい専門職で働くことをおすすめします。(資格によって受けられる制度が異なる)

ここではシングルマザーの方が受けられる制度についてお話しますので、取得したい資格の支援制度を利用しましょう。

支援を受けるには「講座の申込前に制度の申請をする」必要があります。すでに資格の受講開始後では申請の対象外になってしまうので十分に注意しましょう。

ちなみにシングルマザーの方の資格有無の割合と資格が役に立っているかどうかの割合は次の通りです。

 割合
資格あり61.2%
資格なし34.0%
役に立っている60.9%
役に立っていない39.1%
不明4.7%
(参考:厚生労働省 平成28年度 全国ひとり親世帯等調査結果報告

①高等職業訓練促進給付金

高等職業訓練促進給付金は、「資格取得にかかる費用」+「生活の負担軽減ためのお金」をシングルマザーの方が受給できる制度で、申請場所はお住まいの役所になります。(ハローワークでも案内あり)

この給付金制度が対象の資格は都道府県の長が指定しているため、各自治体によって対象資格が異なります。主な資格は次の通りです。

看護師(准看護師)、助産士、保健師、介護福祉士、保育士、歯科衛生士、理学療法士、美容師、管理栄養士、調理士など

申請できる対象者は、20歳未満のお子さんがいる方で次の4つの要件を満たしていればOKです。

  1. 本人所得が児童扶養手当の受給額と同等である
  2. 過去に訓練促進給付金を受給していない(申請は1回のみ)
  3. 養成機関において1年以上のカリキュラムを修業し、対象資格の取得が見込まれる
  4. 仕事、育児、修業の両立が困難であると認められる

勉強をする女性

高等職業訓練促進給付金に申請すると、次の二通りの支援が受けられます。

①資格取得にかかる費用が支給される
②生活の負担軽減のお金が支給される

この二通りの支給額は次の通りです。

 市町村民税
非課税者
市町村民税
課税者
資格取得にかかる
費用の支給額
月額10万円月額7万500円
生活の負担軽減の
ための受給額
月額5万円月額2万5千円

資格取得にかかる費用の支給額は、「終学するまでの期間中に最大4年間まで」受け取れてます。生活の負担軽減のための受給額は、資格の「受講(全カリキュラム)の修了後」に支給されます。

高等職業訓練促進給付金を受け取る時の流れは次の通りです。(講座の受講前に申請が必要)

  1. お住まいの役所で事前相談
  2. 高等職業訓練促進給付金等申請書の提出
  3. 高等職業訓練促進給付金の支給の可否が決定(審査あり)
  4. 支給可能の場合、口座振込で支給
  5. 資格の受講期間を修了後、修了支援給付金の支給申請
  6. 修了支援給付金の支給の可否が決定(審査あり)
  7. 支給可能の場合、口座振込で支給

対象資格を取得するには、1年〜3年間の期間、専門学校などの養成機関で受講する必要がありますが、安定した生活を手に入れるためにも今は踏ん張ってみましょう。

②自立支援教育訓練給付金

自立支援教育訓練給付金は、シングルマザーの方が資格受講にかかる費用の60%を支援する制度で、受講終了後に受給できます。(原則1万2千円以上〜最大80万円まで)

例えば資格受講費が20万円かかった場合は「12万円」、30万円かかった場合は「18万円」が支給されます。(かかった費用×60%=支給額)

高等職業訓練促進給付金との違いは、道府県の長が指定する資格の種類で、主な資格は次の通りです。(お住まいの自治体によって対象資格が異なる)

医療事務、介護事務、歯科助手、インテリアコーディネーター、旅行管理者、調理師、衛生管理者、宅地建物取引士、、社会保険労務士、行政書士、ファイナンシャルプランナー、ケアマネジャー、簿記2級、食生活アドバイザー(R)など

自立支援教育訓練給付金の対象者は、20歳未満のお子さんがいる方で次の3つの要件を満たしていればOKです。

  1. 所得が児童扶養手当の受給額と同等である
  2. 講座の受講が適職に就くために必要であると認められる
  3. 過去に訓練促進給付金を受給していない(申請は1回のみ)

調べ物をする女性

この制度も住んでいる市(町村在住の方は都道府県)の役場で相談〜申請する必要があり、受給までの流れは次の通りです。(講座の受講前に申請が必要)

  1. お住まいの役所で事前相談
  2. 受講講座の「講座指定申請書」の提出
  3. 講座の指定可否が決定
  4. 受講開始
  5. 講座修了後、給付金の支給申請
  6. 給付金支給の可否が決定
  7. 支給可能の場合、口座振込で支給

自立支援教育訓練給付金の対象資格のほとんどはユーキャンなどの通信講座でも受講可能ですが、受講前に給付金の申請をする必要があるので早まって講座の申込をしないように注意しましょう。

なお、2つの支援制度のほかにも職業訓練受講給付金(求職者支援制度)もありますので、ハローワークやお住まいの自治体で確認してみると良いです。

ただし、職業訓練受講給付金は「収入が月8万円以下(*)」などの条件があるので、シングルマザーの方へのおすすめはご紹介した2つの給付金制度です。取りたい資格が対象の制度を利用していきましょう。

*親などからの仕送りや養育費、その他全般の金銭も収入とみなされる

7.シングルマザーにおすすめの専門職3選

次にシングルマザーの方におすすめの専門職をご紹介します。

①介護職

花束を貰ったおばあちゃん

シングルマザーの方に人気の介護士や看護助手は無資格でも就業可能な職業で、働きながら将来につながる上級資格が取れるので将来キャリアアップの可能性も秘めています。

介護職はパートでも働けますが、未経験の方の場合は時給800~900円ほど(月給12万円〜14万円ほど)が相場で、正社員の場合は月に22~30万円程度です。夜勤で働ける方は時間外勤務手当が含まれるため、数万円はこの金額に上乗せされます。

厚生労働省の「平成29年度介護従事者処遇状況等調査結果」では、介護職員の平均月収が297,450円と発表しています。ボーナスがある事業所も多いのでシングルマザーの方でも充実した生活が送れることでしょう。

初めに取得する介護職員初任者研修の資格を取得して働き始めたら、「介護福祉士実務者研修→介護福祉士(国家資格)」と、一つずつチャレンジすることをおすすめします。

また、先ほどご紹介した高等職業訓練促進給付金を利用し、介護福祉士(国家資格)の資格を取ってから仕事に就くルートもありますので、検討してみてください。一般的な介護職の情報は次の通りです。(平均的な数値を表示)

項目内容
給料・正社員
月22万円〜30万円程度
(資格保有者はさらに増)
・未経験者
月12万円〜14万円程度
・パート
1,100円〜
(未経験者800円〜)
勤務体制朝〜夕方まで、
夕方〜深夜まで、
などと施設によって決まっている
所定労働日数
(週)
週5日〜6日
時間外
(残業)
施設によって異なる
加入保険社会保険完備
業務内容・身体介護
・生活援助
・メンタルケア
・介護利用者の相談
など

②看護師

お医者さんと豚の貯金箱

看護師(准看護師)は専門職で収入が高いため、シングルマザーの方でも安定した生活が送れます。

正看護師の給料は平均的に年収400万円〜500万円以上で、准看護師は正看護師よりも給料が低く、月では約6万5千円〜9万円前後の差があります。(参考:日本看護協会 看護師と准看護師の給料の差

職場によって勤務体制は異なりますが基本的には次の3体制です。小さいお子さんを育てている方は、保育所に送迎できる時間帯の日勤でシフトを組んでもらうと良いでしょう。

①日勤=朝〜夕方まで
②準夜勤=夕方〜深夜まで
③夜勤=深夜〜朝まで

これから看護師の資格を取得したい方は、最初から高等職業訓練促進給付金を利用して看護師学校養成所に行くことがおすすめです。准看護師から目指すとお金も時間も余計にかかってしまうからです。

正看護師になるための最短ルートをご紹介します。高卒の方は「初めから看護師学校養成所に行く」「准看護師学校育成所に行く」2つのパターンがあり、中卒の方は衛生看護科がある高等学校で3年間修業するルートが最短です。

看護師の資格取得の最短ルート

参考:日本看護協会 看護師になる最短ルート

通信講座での通信生コースや医療機関で働きながら資格を目指すルートもありますが、最長で11年もかかる場合もあるので、可能な限り最短ルートを選択することをおすすめします。

次に一般的な看護師の情報は次の通りです。(平均的な数値を表示)

項目内容
給料・正看護師
月26万円〜30万円以上
(夜勤などの手当やボーナスで増)
・准看護師
月20万円〜25万円前後
勤務体制・日勤=朝〜夕方まで
・準夜勤=夕方〜深夜まで
・夜勤=深夜〜朝まで
などの3体制
所定労働日数
(週)
週5日〜6日
時間外
(残業)
医療機関によって異なる
加入保険社会保険完備
業務内容・傷病者に対し療養上の世話
・診療の補助
など

③保育士

笑顔の子供

保育士は、小学校に入るまでの幼児を保育する仕事です。資格保有の正社員の給料は月に20万円〜25万円前後ですが、ボーナスや退職金、社会保険完備のためパートなどで働くよりは生活が安定します。

近年では保育士不足で多くの保育施設が求人を出していますので、就職に有利な一面もあります。正規職員で働く場合は「保育士免許」を求められますのでぜひ保育士の資格取得にチャレンジしてみましょう。

これから保育士の資格を取得したいシングルマザーの方におすすめの資格取得ルートは次の2つです。

①厚生労働大臣の指定する保育士の養成学校を卒業し、国家試験にチャレンジする(高等職業訓練促進給付金の利用)

②通信講座で国家試験にチャレンジする(自立支援教育訓練給付金の利用)

一般的な保育士の情報は次の通りです。(平均的な数値を表示)

項目内容
給料月20万円以上
勤務体制9:00〜18:00までの施設が多い
所定労働日数
(週)
週5日程度
時間外
(残業)
保育施設によって異なる
加入保険社会保険完備
業務内容・幼児の保育業務
・幼児の社会性を育てる
・保育活動の準備
・保育に関する書類や事務作業
など

8.無資格でも働きやすい5つの職業

無資格のシングルマザーの方が働きやすい職種、人気の高い職業をご紹介します。

①事務職

笑顔を見せる女性

子供を育てながら働くのであれば基本的に定時で上がれる事務職がおすすめです。小さなお子さんは急な病気やケガも多いので有給が取れる会社で働くと良いでしょう。

事務職が向いていて将来的にもバリバリ働きたい方は、医療事務がおすすめです。医療事務の資格を取ってしまえば多くの医療関係の事務職に就きやすくなります。事務系は人気の職業なので資格保有者は優遇されます。

一般的な事務職の情報は次の通りです。(平均的な数値を表示)

項目内容
給料・正社員
月給18万円〜30万円程度
・パート
時給900円〜1,200円程度
勤務体制・8:30~17:30
・9:00~18:00
この2つのタイプが多い
所定労働日数
(週)
・正社員
週5日ほど
・パート
週3日〜
時間外
(残業)
基本的になし
(職場によって異なる)
加入保険社会保険完備の会社が多い
業務内容・簡単なPC作業
・電話や来客への対応
など

②飲食店

飲食店でアルバイト(パート)の場合、出勤日数や時間などで融通がきくお店が多いのでシングルマザーの方に人気があります。飲食業界は常に人手不足の傾向にあるため一番仕事に就きやすいですね。

過去に飲食店で働いた経験がある方やコミュニケーションを取るのが好きな方に向いています。

正社員で働く場合は安定収入が見込めますが、休日が月に6日程度なことや勤務時間が長くなると考えておきましょう。お子さんとの時間を優先する方は飲食店の正社員はおすすめできません。

一般的な飲食店の情報は次の通りです。(平均的な数値を表示)

項目内容
給料・正社員
月給18万円〜40万円程度
・アルバイト
時給800円〜1,200円程度
勤務体制お店の営業時間によって異なる
所定労働日数
(週)
・正社員
週5〜6日ほど
・アルバイト
シフト制
(1日4時間以上〜OKなど)
時間外
(残業)
お店によって異なる
加入保険・正社員
社会保険完備の会社が多い
・アルバイト
労働時間によっては
加入可能なケースもあり
業務内容・接客
・調理(補助)
・洗い場
など

③スーパー

スーパーの仕事は常に求人を出しているため比較的に面接に通りやすい職業です。勤務時間にも融通がきくので十分に子供といる時間が取れます。

子育てをしながらスーパー働くママも多いので、子供が小さいうちは17時や18時までの勤務時間で働くスタイルがおすすめです。子供の手が離れる時期になったら正社員として頑張ってみるのも良いでしょう。

顔見知りの方に会っても平気だというママさんは、自宅に近い勤務先を選んでみるのも良いですね。

ただし、レジ打ちでお客さんに急かされることは日常茶飯事です。レジの仕事は見た目以上に頭を使い、スムーズに回転させることが必要になるため、周囲まで目を配れる方や楽しめる方に向いています。

一般的なスーパーの情報は次の通りです。(平均的な数値を表示)

項目内容
給料時給1,000円〜1,200円程度
勤務体制開店時間前から
数時間
(都合の良い時間をチョイス)
所定労働日数
(週)
シフト制
時間外
(残業)
基本的になし

加入保険労働時間によっては
加入可能なケースもあり
業務内容・接客
・レジ係
・商品補充や品出し
この3つがメイン

④コールセンター

コールセンターで働く女性

時給が良い職場で仕事がしたい、フルタイムで働きたい、保育所の送り迎えもきっちりと成し遂げたいなどのシングルマザーの方は「コールセンター」で働くことをおすすめします。

コールセンターは時給も割高です。子育て中のママが多い職場でもあるので子供が急に病気になっても休みが取りやすく、前もって申請すれば平日でも休みを取れる会社が多いです。

快適な環境で仕事ができることはメリットですが、商品を売ったり、サービスの契約を取るノルマがある会社もあるため、人によっては向き不向きが出てくることでしょう。

一般的なコールセンターの情報は次の通りです。(平均的な数値を表示)

項目内容
給料時給1,200円〜1,700円程度
勤務体制・8:00〜17:00
・9:00〜18:00
・12:00〜21:00
・15:00〜24:00
など会社や部署によって異なる
所定労働日数
(週)
シフト制
時間外
(残業)
基本的になし

加入保険労働時間によっては
加入可能なケースもあり
業務内容・電話でのサポート
・クレーム対応
・サービスの契約を促進する業務
・商品のPR
など

⑤工場

工場で働く場合は資格は不要で、簡単な作業をするため未経験のママさんでも採用されやすいです。勤務体制は交代制な職場が多いので定時にあがれることもメリットですね。

近年は女性社員も増えていますし、企業改革によって家庭の事情で休むことに理解が得られやすい職場もあります。特に次のようなママさんに向いています。

  • 簡単で黙々とこなす作業が得意な方
  • 接客しない仕事に就きたい方
  • 安定企業で働きたい方
  • あまり力や頭を使いたくない方

一般的な工場の情報は次の通りです。(平均的な数値を表示)

項目内容
給料・正社員
月22万円〜30万円程度
・パート
1,200円〜
勤務体制工場や職場によって異なる
所定労働日数
(週)
週5日
時間外
(残業)
基本的になし

加入保険社会保険完備
業務内容・商品の製造
・ピッキング作業
・検査
など

9.在宅ワークで頑張りたい

パソコンを見て喜んでいる女性

在宅ワークは基本的に自宅に居ながら仕事ができるのでシングルマザーの方に向いている働きかたです。住んでいる地域に関わらず、ネット環境が整っていればパソコン一つで業務ができます。

数多くの業務内容がありますが、シングルマザーの方に人気のある業務は次の通りです。

業務内容
WEBライター一文字0.4円〜4円程度、
時間単価1,200円〜1,400円
WEBデザイナー時給1,000円程度
になるように単価調整
(スキルで単価変更あり)
文字起こし時間単価1,500円〜1,700円
データ入力時間単価800円〜1,000円
テープ起こし
(翻訳、ビジネス文書
を変換など)
1原稿あたり2,000円程度
電話
メール対応代行
固定報酬月1万円+インセンティブ
通信セミナー講師
(マニュアル通りの授業)
時給1,000円〜1,500円程度
(スキルで時給は変動)

このような様々な仕事があり、これまでの経験や職歴を活かすことができれば、大きな収入につながります。

在宅ワークで安定した収入を得続けるためには実力(スキル)と知識が必要になりますが、やる気があれば独学でも勉強できるので未経験者でも問題ありません。

ここで在宅ワークのメリットとデメリットを見てみましょう。

メリットデメリット
•出勤しなくて良い
•時間の制約がない
•資格が不要
•高収入が得られる
可能性がある
•自分らしく働ける
•自由な時間を確保できる
•人間関係を気にしない
•経験が役立つ
•報酬が少ないことがある
•収入が安定しないことがある
•自分に甘くなる
•税金関係や年金関係は
自分で管理しなくてはならない

在宅ワークの最大のメリットは、「時間・場所・人間関係」に縛られずにお金を稼げることです。自由度が高い分、子育ての合間に仕事を進めることもできます。

ただし、給料のように保証された収入ではないため、確立できるまでの間、毎月の収入はバラバラになると考えておきましょう。初めて在宅ワースをする方は仕組みに戸惑うと思いますので、基本的な在宅ワークの流れは次の通りです。

①在宅ワーク提携会社に会員登録をする
②自分ができそうな仕事を探す
③お仕事を受注する
④好きな場所で作業する
⑤納品する
⑥報酬を受け取る

シングルマザーの方におすすめの在宅ワークサイトは次の通りです。

10.子育てと仕事を両立する時のコツ3つ

子育てと仕事を両立する時のコツをご紹介します。

コツ1 自分の時間も大切にする

テレビを楽しむ女性

頑張り屋さんが多いシングルマザーの方は、何もしない日や友人とカフェに行くなどの自由な日(時間)を作ることが仕事と家事を両立するコツです。

仕事や家事に追われた日々を過ごすのは誰でも疲れが溜まってしまいますし、日頃からイライラしていると子供にも気を使わせてしまいます。

たまにはお惣菜などでご飯を済ませたり、掃除をサボったりとうまく手抜きするのはシングルマザーの生きる術でもあります。子供が寝付いた後の時間を自分のために使うのも良いですね。また、両親に子守が頼める状況なら月に数回は頼んでみるのも良いでしょう。

コツ2 子供に家事を手伝ってもらう

洗濯物をたたむ親子

5〜6歳以上になれば物事の判断もつく頃なので簡単な家事を手伝ってもらいましょう。お子さんの経験値にもなりますし、時短になるため一緒の時間が増えてきます。

空いた時間は一緒にお風呂に入ったり、学校のできごとを聞いてあげるなどで楽しい記憶を残してあげましょう。

コツ3 買い物は休日にまとめ買い

まとめ買いをする女性

シングルマザーは、仕事や家事、子供の世話をすることで手一杯になりますので、こまめな買い物は時間がもったいないです。買い物は週に1回や二週間に1回と決めてまとめ買いをすることにしましょう。

食材を傷めてしまうなどの心配もありますが、冷凍保存できる食材をレシピに取り入れるなどの工夫をすれば廃棄することもなくなります。

11.シングルマザーが受けるべき2つの公的手当

説明を受ける女性

これまで仕事についてお話してきましたが、ここではシングルマザーの方が受けられる金銭的な国の支援制度についてお話していきます。

申請するのとしないとでは生活費に大きく関わってきますので、代表的な2つの制度の内容を確認し支援を受けましょう。

①児童手当

児童手当は、0歳から中学校卒業までの子供がいる家庭に支給される国からの手当です。お子さんの出生時に申請していると思いますが詳しく解説していきますね。

毎年6月中に申請をすれば受給開始され、児童手当は原則毎年「6月・10月・2月」の年3回に分けて支払われます。支給額は次の通りです。

子供の年齢支給額
(一人あたりの月額)
3歳未満一律15,000円
3歳以上
小学校終了前まで
10,000円
(第3子目以降は15,000円)
中学生一律10,000円
所得制限以上一律5,000円

子供の年齢に該当する手当がもらえるかどうかは、あなたの所得にも関係してきます。その所得制限の限度額は次の通りです。

扶養親族数所得制限限度額収入額の目安
0人622万円833.3万円
1人660万円875.6万円
2人698万円917.8万円
3人736万円960.0万円
4人774万円1,002.1万円
5人812万円1,042.1万円
*収入額の目安は給与収入のみで表示していますので、実際の金額は増える

一人の子供を育てるママさんの場合、扶養親族数は「1人=660万円」の欄が限度額になります。お子さんが二人なら「2人=698万円」です。対象欄の限度額を超える所得がある場合は、「所得制限以上となり→一律5,000円(子供一人に対し)」となります。

あなたの所得がこの限度額未満なら満額支給されます。

例として、一人の子供(小学生)を育てているシングルマザーの方が正社員で働いている場合でお話します。

会社から年度末に貰える源泉徴収票の欄に記載の「給与所得控除後の金額」から8万円(社会保険料相当額)を引いた金額が所得制限限度額(660万円)を超えていなければ月1万円が支給されます。

支給月が決まっているので、仮に6月(3月~5月分)の支給額は3万円になり、年間では合計で9万円が受給できるということです。

なお、転居する場合は転入先の市区町村の役所で申請をしないと児童手当が受給できないので引越しをする際は忘れないようにしましょう。

*転入日の翌日から数えて15日以内に申請が必要で、15日以降に申請をすると「遅れた月分」の手当は支給されません

②児童扶養手当

児童扶養手当(母子手当)とは、0歳〜18歳未満のお子さんを育てているシングルマザーの方が受けられる国の支給制度で、支給期間は18歳になった最初の3月31日の子供までが対象です。

児童扶養手当を受給するには、市区町村の役場で申請手続きを行う必要があるので早めに受給が必要な方は、シングルマザーになった後すぐに手続きを行いましょう。

子供の人数に対する児童扶養手当の支給額は次の通りです。

子供の人数全額支給一部支給
子供1人目42,910円42,900円〜10,120円
の中で決定
子供2人目10,140円が加算10,130円〜5,070円
の中で決定
子供3人目以降
一人につき
6,080円が加算6,070円〜3,040円
の中で決定

実際の対象受給額は、申請月が1月〜6月までなら「前年度の所得」をもとに計算、7月以降に申請したなら「前年の所得」から計算されて次の3区分に分けられます。

①全額支給
②一部支給
③全部支給停止

この3区分のいずれかに該当する時の計算式を見ていきましょう。

所得額=合計所得額+養育費(年間の8割分)-8万円(一律控除分)-諸々の控除分

*合計所得額は、給与の源泉徴収票に記載されている「給与所得控除後の金額」

これで算出した所得額が次の「所得制限の限度額」を超えなければ受給され、超えてしまう場合は、③の全部支給停止に該当し支給されません。では、令和元年度の「所得制限の限度額」を見ていきましょう。(年によって変動することがある)

扶養親族数全額支給一部支給複数の
扶養義務者がいる
0人49万円192万円236万円
1人87万円230万円274万円
2人125万円268万円312万円
3人163万円306万円350万円
4人201万円344万円388万円
5人239万円382万円426万円
*複数の扶養義務者がいる時の所得制限限度額は、あなたがご両親と暮しており、家賃や公共料金(ガス、水道、電気)なども同じの場合は「生計が同じ」とみなされるため、ご両親の所得も審査対象になる

例として次の方はいくら受給できるのか計算してみます。(諸々の控除分は省く)

  • 子供一人のシングルマザー
  • 給与所得控除後の金額が「200万円」
  • 養育費を年36万円(計算時は年間の8割が対象)

①200万円(給与所得控除後の金額)+28万8千円(養育費年間の8割)=228万8千円

②228万8千円−8万円(一律控除額)=220万8千円(計算後の所得額)

この「220万8千円」が基準の所得額になり、扶養親族数1人の所得制限の限度額未満であるかを照らし合わせます。

<子供1人の所得制限の限度額>

扶養親族数全額支給一部支給
1人87万円230万円

全額支給の87万円は超えてしまうので、全額支給「42,910円」は受給できませんが、一部支給の230万円未満に該当するため一部支給の「42,900円〜10,120円」の中から受け取れます。(自治体の児童扶養手当の担当者が計算後、支給額が決定)

<子供1人の児童扶養手当の支給額>

 全額支給一部支給
子供1人42,910円42,900円〜10,120円

次に受給額の受け取り時期ですが、児童扶養手当は毎月振り込まれるわけではなく、2か月分ずつ「1月・3月・5月・7月・9月・11月」の年6回に分けて支給されます。(2019年11月分以降)

*2019年10月までは「4月・8月・12月」の年3回に分けて支給

児童扶養手当の受給時期(出典:厚生労働省 児童扶養手当の受給時期

実際に受け取れる児童扶養手当は、お子さんの人数や諸々の控除などで異なるのでお住まいの役所(窓口)でしっかりと計算してもらいましょう。

また、国の制度ではないですが、住んでいる自治体によってはシングルマザーの方が受けられる市区町村の支援制度もあります。自分が受給できる対象者なのかどうか、一度住んでいる役所で相談すると良いでしょう。

代表的な市区町村の制度は次の通りです。(制度がない自治体もあり)

市区町村の制度主な支援
母子家庭の
住宅手当
・住宅手当の支給
・家賃援助
・修繕費援助
ひとり親家族等
医療費助成制度
・医療費負担
・通院費負担
・調剤費負担
高等学校等
就学支援金
授業料支援
公共料金などの
割引制度
ガス代、水道代、電気代
などの料金が減額
生活保護生活費の援助

12.安心できる保育施設の選び方

保育施設は今後お子さんが生活の大半を過ごす大切な場所です。保育所の環境や保育プログラムの内容によっては、子供の「健康・人格」の発達に影響が与えることがあるため十分にリサーチが必要になります。

まず初めにおすすめなのは、都道府県知事の認可を受けている認可保育所です。細かな規定のもと運営されているので比較的に安全安心だと言えます。お住まいの役所で相談してみましょう。

また、無認可保育園を選ぶ場合でも自治体の保育担当課の方に相談すると良いですね。無認可保育園は運営方針や設備、保育プログラムなどが異なるからです。

次に保育所を選ぶ時のポイントを5つご紹介します。(認可保育所・無認可保育所でも共通)

ポイント1 建物の外観で判断しない

外観を提案する男性

保育所の外観がキレイな施設はとても魅力的ですが、「お子さんが過ごしやすい環境であるか、保育プログラムがしっかりしているのか」で判断しなくてはなりません。

また、入園者を募るキャッチフレーズに惹かれることもありますが、こちらも同様に中身をよく確認することが重要です。

ポイント2 保育料で決めない

書類にサインをする女性

保育料が安いことはとても魅了的ですが、金額が安価な施設はスタッフが少なかったり、どこかに無理があると考えた方が良いです。保育プログラムに問題がある、もしくは子供が過ごすには好ましくない保育所は避けるようにしましょう。

ポイント3 保育所の方針がしっかりしているか

Aプラスを書いた紙

保育内容の善し悪しは、園長さんや先生達の考え方や実務経験によって大きく左右されます。どんなことで子供達に注意しているのか、園児と日々どう過ごしているのか、先生に対し子供の接し方の教育がなされているかなど聞いておくと良いです。

ポイント4 園児とスタッフの様子を見る

チェックリスト

良い施設や良い先生がいる場合、子供達の表情に自然と湧き出てくるものです。子供達の気持ちが安定していると元気に楽しく遊んでいますし、活発な子も多いです。

また、先生方に余裕があって子供達に接しているかどうかも判断基準の一つです。

逆に先生方の元気がなかったり、大声で叱っている先生がいる施設はあまり良い保育所とは言えないです。笑顔で接しているのか、子どもの目線で相手をしているのかなどは見て分かりますね。

ポイント5 報告・連絡・相談がしっかりしている

連絡帳や連絡網がしっかりしていることにも確認しておきましょう。子供がその日どう過ごしたのか、体調はどうなのか、園内での出来事を報告や連絡し合うことは大切なことです。

また、お子さんについて相談ができる環境なのかについてもあらかじめ聞いておくと安心ですね。

13.まとめ

シングルマザーの方が正社員かパートのどちらで働く方が良いかお話してきました。やはり子供との時間を取れば収入は減り、収入を取れば子供との時間は減ることが決断を鈍らせます。

どちらも善し悪しがありますが、頑張り過ぎて体を壊さないように自分のケアもして、これからの子育てと仕事を両立させていきましょう。

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