パチンコ依存症を治す病院の探し方と治療方法や費用の目安|ギャンブル依存症専門病院をご紹介

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依存症

パチンコを含めたギャンブル依存症はWHO(世界保健機構)も「病的賭博」を正式診断名としている、れっきとした精神疾患であり病気です。世界が認める病気であると言っても過言ではありません。

パチンコ依存症が原因で起こった不幸な出来事と聞いて、どんなことを思い浮かべるでしょうか。大抵は「パチンコ依存がきっかけで離婚などの家庭崩壊」や「パチンコ依存で自己破産」といったことかもしれません。

しかし、人を異常にしてしまうパチンコ依存の恐ろしさを最も端的に表している出来事といえば、「幼い子どもの車内放置による死亡事故」ではないでしょうか。親がパチンコにのめりこむあまり、愛する子どものことさえ完全に忘れ去ってしまっています。

たとえパチンコをしていたとしても、普段は優しい親だったのかもしれません。そんな親でさえも、パチンコ依存症は「明らかに異常な精神状態」に陥れてしまうものなのです。

依存症と診断されるレベルになってしまうと、個人の努力だけで克服することは極めて困難と言えます。立ち直るためには病院にかかり、プロによる治療やカウンセリングといった手助けを受けることが賢明です。

パチンコ依存から抜け出したい方、身近な方を助けたいとお考えの方はぜひ参考にしてみてください。

もくじ

1.パチンコ依存症を治す病院の探し方

日本の病院

パチンコ依存症の治療を希望される方は精神科や心療内科、カウンセリングを受診することになります。まずはこれらの科目を手がけている病院を探してみましょう。

パチンコ依存症は心というデリケートで不確かな部分のケアを行うことが必要になる精神疾病の1つです。薬物療法がしっかりと確立されているとは言い難い状況なので、必ず専門の医師による診察を受けられる病院に足を運んでください。

先端医療

中にはギャンブル依存症専門外来を設置して、より専門性の高い治療を行っている病院もあります。

精神科と一口に言っても、いくつかの分野に分かれます。アルコール依存症や薬物依存症、インターネット依存症などを得意とする精神科を持つ病院や、禁煙外来に力を入れる病院などもあるでしょう。

病院を探す際はただ単に精神科があることだけを確認するのではなく、パチンコ依存症の治療実績があるかなども合わせてチェックしておくことをおすすめします。

2.病院で行うパチンコ依存症の治療方法

病院では具体的にどのような治療が行われるのでしょうか。実際の治療方法について詳しく見ていきましょう。

治療法1 新しく無害な依存をつくる

綺麗な川

パチンコの代わりとなる新しい依存対象を意図的につくって徐々にそちらへ移行していき、最終的にはパチンコ依存症から完全に脱却する治療法です。禁煙に励む方が「禁煙パイポ」を使用するようなものだと考えるとわかりやすいでしょう。

私たち人間の精神は思っている以上に脆くてデリケートなものです。

すべての依存や嗜癖を取り上げてしまうことは大きなストレスとなり、精神に異常をきたす可能性も十分に考えられます。ましてや病院にかかることが必要なほどパチンコ依存症が進んでいる方ならなおさらでしょう。

なるべく負担が少なく、かつ確実にパチンコ依存から立ち直らせる方法として非常に有効であると考えられています。

治療法2 対話を通して内省を促す

病院の診察

ほとんどの病院で採用されているのが、臨床心理士をはじめとした専門家との対話による治療です。

パチンコ依存症に陥っている方は、自分の状況を客観的に見て判断することができなくなっています。しかし、立ち直るためには自分自身としっかり向き合い、現状とこれからについて自らの力で考えられるようにならなくてはなりません。

そこで、専門家と一緒に自分と向き合う作業に取り組むのです。専門家の先導があることで、しっかりと自分の心を見つめることができるようになります。

この治療方法は依存症の再発防止にも大きな効果を発揮します。時間はかかりますが、再び依存症にならない強い精神状態を手に入れることができるでしょう。

治療法3 同じ病気に苦しむ方々とミーティングを行う

手を取り合っている人たち

ギャンブル依存症の治療に力を入れている病院では、定期的に複数の患者を集めてミーティングを行っています。ミーティングではそれぞれの体験談を話したり、どのようにすれば立ち直れるか提案し合ったりします。

なかなか自分自身のことを客観的に見ることはできませんが、同じ境遇にある人と向き合うことを通してなら自分の状況を理解することができます。女性だけが参加して行うものや、ビジネスマン向けに夜間や休日に実施するものもあります。

病院のミーティング

なお、こうしたミーティングは患者本人だけでなくその家族同士でも行われています

ギャンブル依存症に苦しむ家族を持つ方々が集まり、励まし合ったり、病気についての知識を深めたりするのです。家族がこのような集まりに参加してサポートできる体制を整えておくことも、依存症の克服には必要なことであると言えるでしょう。

3.パチンコ依存症を治す費用の目安と保険の適用

治療費

パチンコ依存症の治療にはもちろん治療費がかかってきます。

どこで治療を行うのかによって金額は大幅に異なりますが、病院の精神科や心療内科にかかった場合は1回の診療につき2,000円程度、カウンセリングを受けた場合は1回(30分~1時間程度)につき5,000~10,000円程度必要になります。

カウンセリングは保険が適用されないため、病院での治療よりも金額が大きくなります。治療期間は症状のレベルなどによって変わってきますが、数年は定期的な通院が必要になると考えておきましょう。

入院しての治療が必要になった場合は、これに加えて入院費がかかってきます。入院治療は数週間〜3ヶ月程度となることがほとんどです。

なお、費用の面で負担が大きいと感じやすい医療機関の中にも、保険適用での相談など依存者の負担に配慮して相談に乗ってくれるところがあります。公費負担制度の紹介もしているので治療に進む場合も安心です。

4.完治を目指すためにかかる期間

カレンダー

完治までの期間には個人差がありますが、依存を完全に断ち切るには数年単位の期間が必要になってきます。

一般的には、パチンコから離れて3年が経つと回復安定期に入ることができたと見なされています。早期発見・治療ができれば期間を大幅に縮めることができるため、早めに対応することを強くおすすめします。

5.パチンコ依存症で処方される薬

薬

パチンコ依存症の治療に薬物はあまり使われません。「パチンコ依存に直接的に効く薬」というものは存在しないのです。

しかし、パチンコ依存症が引き起こす様々な症状を緩和する薬は適宜処方されます。例えば不眠の症状が出る方には睡眠薬、うつ病などを併発した場合はそれに合った薬を処方されるでしょう。人によっては薬の服用は大きなサポートになります。

6.自分の家に近い病院の探し方

病院を探そうとしてもどうやって探せば良いのかわからない時は、とりあえず一番近いところを考えると良いでしょう。次の2つの方法で探してみてください。

①近所の精神科・心療内科を持つ病院に問い合わせる

病院の受付

まずは手軽に受診できる近所の病院に電話で問い合わせてみましょう。状況などを伝え、診てもらえるようであれば予約を入れます。

医師の専門分野や症状のレベルによっては、初めからパチンコ依存症の治療を専門に扱う病院を選んだほうが良い場合もあります。電話で問い合わせる際は、パチンコ依存症の治療実績があるかなども確認しておくと良いでしょう。

②医師から適した病院を紹介してもらう

病院の診察

診察の結果、入院治療やより専門性の高い機関の受診が必要になることも十分に考えられます。その場合、医師に適した病院を紹介してもらうと良いでしょう。紹介状を持っているとよりスムーズに受診できます。

院内に入院施設を持っていなくても、設備が充実した病院と連携しているところも多く見られます。そうした病院であれば速やかに治療に入ることができます。

7.セカンドオピニオンの必要性

セカンドオピニオン

パチンコ依存症の治療では、セカンドオピニオン制度の利用がおすすめです。精神疾患の治療は結果が数値などで目に見えるものではないため、現在の主治医の方針が自分に合っているかわかりにくいことが挙げられます。

セカンドオピニオンとは、今かかっている医師、または受診しようとしている病院以外の医師や病院に違う意見を求める制度です。今の治療、今後の治療で良いのか、別の治療法がないのかなどを相談できます。

パチンコ依存症の治療は治療者と医師の信頼関係が大切です。セカンドオピニオン制度を利用することで誤診を防げたり、より自分に合った治療法が見つかったりするメリットもあります。病気への理解も深まり、安心して治療を続けられるはずです。

ただし、セカンドオピニオンは治療ではなく相談に分類されるので保険が適用されません。費用を全額自己負担しなければならないので注意しましょう。

8.全国のギャンブル依存症専門病院一覧

病院

北海道から沖縄県のギャンブル依存症の専門病院をご紹介します。ギャンブル依存症は「孤独の病気」とも言われています。「(自身・家族・友人が)依存症かもしれない」と思ったら、一人で抱えこまずまずは近くの病院で診療しましょう。

都道府県市区町村医療機関電話
北海道札幌市
中央区
旭山病院011-641-7755
北海道札幌市
中央区
大通公園
メンタルクリニック
011-233-2525
北海道札幌市
中央区
乾メンタルクリニック0120-783-874
北海道札幌市
西区
札幌太田病院011-644-5111
北海道札幌市
手稲区
手稲渓仁会病院
精神保健科

011-681-8111
北海道小樽市
長橋
いしばし病院0134-25-6655
北海道河東郡緑ヶ丘病院0155-42-3377
青森県弘前市藤代健生病院0172-36-5181
山形県南陽市高徳会佐藤病院0238-40-3170
宮城県仙台市
青葉区
東北会病院022-234-0461
宮城県仙台市
青葉区
ワナクリニック022-275-8186
福島県郡山市
虎丸町
大島クリニック024-934-3960
茨城県つくば市
島名
紫峰の森クリニック029-848-2348
茨城県水戸市
見川町
廣瀬クリニック029-244-1212
茨城県稲敷郡
阿見町
東京医科大学
茨城医療センター
029-887-1161
群馬県渋川市
赤城町
赤城高原ポスピタル0279-56-8148
群馬県渋川市
渋川
榛名病院0279-22-1970
埼玉県埼玉市
浦和区
白蜂クリニック048-831-0012
東京都世田谷区昭和大学附属
烏山病院

03-3300-5231
東京都東村山市
青葉
多摩あおば病院
042-393-2881
東京都千代田区
飯田橋
榎本クリニック
03-5276-0601
東京都北区
上中里
周愛利田クリニック
03-3911-3050
東京都江東区
亀戸
メンタルオフィス亀戸
03-3636-2377
東京都江東区
大島
ハナクリニック
03-5858-3711
東京都立川市
柴崎町
三船クリニック
042-523-6693
東京都台東区
雷門
雷門メンタルクリニック
03-5828-3841
東京都文京区
本駒込
こまごめ緑陰診療所
03-3943-5525
東京都文京区
本駒込
きむらメンタルクリニック
03-5981-8847
東京都豊島区
南大塚
新大塚榎本クリニック03-6907-8061
東京都豊島区
西池袋
榎本クリニック
03-3982-5321
東京都町田市
南成瀬
成瀬メンタルクリニック
042-710-7657
東京都中央区
京橋
京橋メンタルクリニック
03-5203-1930
東京都新宿区
余丁町
アパリクリニック
03-5369-2591
神奈川県横須賀市
野比
久里浜医療センター
046-848-1550
神奈川県相模原市
南区
北里大学東病院
042-748-9111
神奈川県横浜市
港南区
神奈川県立
精神医療センター

045-822-0241
神奈川県横浜市
中区
大石クリニック
045-262-0014
神奈川県横浜市
中区
まこと心のクリニック
045-222-8050
神奈川県茅ヶ崎市
東海岸南
茅ヶ崎クリニック
0467-86-2123
千葉県千葉市
稲毛区
大塚クリニック
043-242-3000
千葉県鎌ケ谷市
初富
秋元病院
047-446-8100
新潟県新潟市
江南区
かとう心療内科
クリニック

025-382-0810
石川県金沢市
石引
松原病院
076-231-4145
石川県金沢市
西念
ひろメンタルクリニック
076-234-1621
福井県福井市
文京
福仁会病院
0776-22-7133
福井県福井市
四ツ井
福井県立病院
0776-54-5151
長野県松本市
北深志
かとうメンタルクリニック
0263-34-6141
岐阜県各務原市
東山
各務原病院
080-3538-7162
058-389-2228
岐阜県高山市
国府町
須田病院
0577-72-2100
静岡県磐田市
西貝塚
服部病院
0538-32-7121
愛知県日進市
竹ノ山
あいち熊木クリニック
0561-75-5707
愛知県名東区
上社
西山クリニック
052-771-1600
三重県津市
城山
こころの医療センター
059-235-2125
三重県津市
榊原町
榊原病院
059-252-0211
三重県津市
久居明神町
おおごし心身クリニック
059-255-7432
三重県四日市市
八田
かすみがうらクリニック
059-332-2277
京都府宇治市
五ヶ庄広岡谷
京都府立
洛南病院

0774-32-5900
京都府京都市
下京区
安東医院
075-344-6016
大阪府枚方市
宮之阪
大阪府立病院機構
大阪精神医療センター

072-847-3261
大阪府都島区
東野田町
藤井クリニック
06-6352-5100
大阪府高槻市
天神町
新阿武山クリニック
072-682-8801
奈良県橿原市
四条町
奈良県立医科
大学附属病院

0744-22-3051
奈良県橿原市
八木町
八木植松クリニック
0744-25-8620
兵庫県中央区
楠町
神戸大学
医学部附属病院

078-382-5111
兵庫県神戸市
西区
復光会垂水病院
078-994-1151
兵庫県神戸市
中央区
幸地クリニック
078-599-7365
兵庫県西宮市
高松町
ただしメンタルクリニック
0798-69-2881
和歌山県和歌山市
和歌浦東
医療法人
旭会和歌浦病院

073-444-0861
広島県広島市
西区
よこがわ駅前クリニック
082-294-8811
広島県広島市
中区
木村神経科内科クリニック
082-292-8381
広島県尾道市
高須町
本田クリニック
0848-56-1855
広島県尾道市
土堂
こころ尾道駅前クリニック
0848-36-5561
岡山県岡山市
北区
岡山県精神科医療センター
086-225-3821
岡山県岡山市
北区
ゆうクリニック
086-225-0375
山口県宇部市
大字善和
信和会高嶺病院
0836-62-1100
鳥取県鳥取市
東町
渡辺病院
0857-24-1151
香川県観音寺市
柞田町
医療法人
清和会清水病院

0875-25-3749
徳島県板野郡
上板町
藍里病院
088-694-5151
徳島県徳島市
蔵本町
あいざと
パティオクリニック

088-634-1881
高知県高知市
長浜
海辺の杜ホスピタル
088-841-2409
高知県南国市
岡豊町
岡豊病院
088-866-2345
高知県高知市
入明町
愛幸病院
088-822-2739
福岡県北九州市
八幡西区
八幡厚生病院
093-691-3344
福岡県福岡市
東区
雁の巣病院
092-606-2861
福岡県福岡市
西区
倉光病院
092-811-1821
福岡県福岡市
博多区
遊行会藤川
メディケアクリニック

092-432-6166
福岡県福岡市
中央区
ひろメンタルクリニック
092-739-0303
福岡県久留米市
藤山町
のぞえ総合心療病院
0942-22-5311
佐賀県神埼郡
吉野ヶ里
肥前精神医療センター
0952-52-3231
佐賀県唐津市
虹と海のホスピタル
0955-77-5120
佐賀県伊万里市
立花町
山のサナーレ・クリニック
0955-22-2128
佐賀県佐賀市
鍋島
さがセレニティクリニック0952-37-7430
長崎県諫早市
目代町
あきやま病院
0957-22-2370
長崎県長崎市
布巻町
三和中央病院
095-898-7511
長崎県長崎市
桜木町
西脇病院
095-827-1187
大分県別府市
光町
山本病院
0977-22-0131
大分県大分市
金池町
河村クリニック
097-548-5570
大分県大分市
中島西
竹下粧子クリニック
097-533-2874
宮崎県北諸県郡
三股町
藤元メディカルシステム
大悟病院

0986-52-5800
熊本県八代市
古城町
八代更生病院
0965-33-4205
熊本県菊池郡
菊陽町
菊陽病院
096-232-3171
鹿児島県指宿市
東方
指宿竹元病院
0993-23-2311
鹿児島県鹿児島市
下田町
森口病院
099-243-6700
鹿児島県鹿児島市
小原町
谷山病院
099-269-4111
沖縄県国頭郡
金武町
琉球病院098-968-2133

病院ではないですが、ギャンブル依存症について相談できる問題相談機関「リカバリーサポート・ネット」もあります。無料で相談に乗ってくれますので、こちらもギャンブル依存症を克服する第一歩の架け橋にしてみてください。

→ リカバリーサポート・ネットへ

9.家族が協力できる4つのサポート

ギャンブル依存症の治療は個人では克服しにくい精神疾患の1つです。家族や周りのサポートが必要です。

①親身になって根気よく接する

日本の家族

家族や周囲の方が過敏に責めたり、傲慢な態度をとってしまうと症状は益々悪化してしまうので、本人になるべく負担をかけずに治療していくのが望ましいです。辛い気持ちも分かりますが、本人の回復を信じ、本人の人格を尊重した態度で接してサポートしていきましょう。

どんなに感情的に接したくなっても本人を罵るような言葉はかけてはいけません。罵倒はしなくても、本人に対して愚痴のように「だらしない」「甲斐性がない」などというのも禁物です。依存症の治療中はできるだけネガティブな感情を与えないよう細心の注意を払ってください。

ギャンブル依存症は再発の危険性が極めて高い障害です。たとえ再発したとしても、ご家族に本人の回復を信じサポートする気持ちがあれば、長期的に治療と向き合っていかなければならない本人にとって大きな支えとなります。

なお、家族の方の精神状態も不安定になってしまうケースもあるので、治療期間中や治療後でも相談ができるように、先ほどの「リカバリーサポート・ネット」や病院とのネットワークを繋げておくと解決策を提案してもらえます。

②ギャンブル依存症に対する誤った考えを捨てる

間違いを指摘している男性

「本人にやめる気があればやめられるはずだ」「ギャンブルへの欲求を抑えられないのは意志が弱いからだ」といった考えは間違いです。

自分をコントロールできないのは意志の問題ではなく、脳機能のバランスが崩れてしまっているためです。依存状態になると正常な判断ができなくなること、やめたくてもやめられないことを理解しましょう。

③ギャンブル依存症を知る

医師に相談している人

ギャンブル依存症者を理解するためには、ギャンブル依存症について知ることが必要です。ギャンブル依存症についての本を読んだり、講演会や勉強会に積極的に参加したりして知る機会を増やしましょう。

相談できる機関にコンタクトをとるなど第三者に頼ることも1つの方法です。家族の意識や対応が変われば、本人の気持ちのあり方や治療に向かう態度も変わっていきます。

④金銭面でのサポートは控える

お金

特に金銭面で手助けしたくなることが多くなると思いますが、ほかのことではサポートしたとしてもそれだけはやめましょう。金銭の援助をしないことはもちろんですが、その他の借金返済や破産の手続きなどがあろうがすべて本人に任せてください。

これは単純に、身から出た錆の後始末を自分でさせることでパチンコや借金に懲りさせるためであり、自分が粗相をしてもいつも誰かが助けてくれるという甘い認識を植えつけないためです。

何かの理由があって本人にお金を渡さなければならない時は、銀行振り込みにせず手渡しにするのが良いようです。振り込まれた時点で誰が渡したお金も「自分のお金」と認識してしまうからです。

手渡しにすれば「元は相手のお金だったもの」という認識が消えず、勝手には取り扱えないという意識を植えつけることができます。

10.家族が絶対してはいけないこと

患者を止めている医者

家族がギャンブル依存症になってしまった時、良かれと思って思ってやったことが回復の妨げになることがあります。次の3つには気をつけましょう。

注意1 借金の肩代わりをする

借金を代わりに返済したり、お金を貸したりすることは、逆に依存者をギャンブルへと向かわせる行為です。決してお金を出してはいけません。

しかしそれだけではただ本人を追いつめてしまうだけなので「お金は出さないが、やめるための相談には乗る。一緒に考えよう。」という気持ちをきちんと本人に伝えてください。

注意2 本人の尊厳を傷つける

強い口調で責めたり、汚い言葉でなじったりして本人の尊厳を傷つけてはいけません。依存者の心を傷つけたところで、問題の根本的な解決にはなりません。

それよりも本人を心配していること、病気を治してほしいことを伝えるなど、積極的に治療に向かえるような言葉をかけてあげることが大切です。

注意3 ギャンブル依存症であることを隠す

その人が依存症であることを隠すことは一般的に依存の進行につながると言われています。世間体を気にして問題を隠すのではなく、オープンにして一緒に問題を解決しよう、一緒に治療をがんばろうという姿勢でいることが大切です。

11.ギャンブル依存症治療の際に特に気をつけたいこと

ギャンブル依存症治療の際に特に気をつけたいことも確認しておきましょう。

①あきらめない

あきらめない女性

ギャンブル依存症の治療で大切なことは「ギャンブルをやめることを諦めないこと、やめることを継続すること」です。

ギャンブル依存症は意志のあり方でやめられるようなものではなく、再発率が高い障害であると言われています。治療に失敗することがあることを、依存者本人と依存者を支える立場の家族があらかじめ理解しておくことが必要です。

一度やめられなかったからといってやけにならず、自助グループのミーティングに参加して、その体験を正直に話しましょう。

ミーティング

自助グループのミーティングとは、依存症当事者がギャンブルについての自分の体験を語り、また他の人の話を聞くための集まりです。

これを「集団精神療法」と言い、薬物による治療法が確立されていないギャンブル依存症においては、最も有効な治療法であると言われています。ギャンブルをやめ続けるためには、週に1〜2回、少なくとも2年間は継続して行うことが必要です。

失敗を繰り返しながらも継続的に治療を行いながら、障害と付き合っていかなければなりません。ご家族の方も依存症者を責めるのではなく、「また一緒に頑張ろう」というふうに声をかけてあげてください。

②自分を責めない

自分を責めている女性

辞めようと思っていても辞められなかったとしても自分を責めてはいけません。脳の中には「パチンコ衝動」というものがあり、パチンコを始めたら自分で制御することができない状態に陥ることがあります。自分がパチンコに対して無力だと認める、いったんあきらめることが大切です。

③情報を遮断する

情報を遮断している女性

コンビニの雑誌、新聞の記事や広告、ネットやテレビなど、ギャンブルにおけるあらゆる情報をシャットアウトしましょう。

ギャンブル依存症者の場合、脳にも明らかな変化が起きています。ギャンブル依存によって脳にできてしまった回路は一生なくなることはありません。脳にギャンブルの刺激が与えられれば、それがきっかけとなって再発することは十分にありえます。

ご家族が一緒に住んでいる場合には、本人に情報を与えないための協力が不可欠です。

④現金を持ち歩かない

空の財布

お金を持った瞬間、パチンコが頭に浮かぶのは仕方がないと思いましょう。そのため、なるべく現金は持ち歩かないようにしてください。

どんな理由があっても、基本的には現金を持って出掛けないようにします。持つとしても硬貨までとし、お札、キャッシュカード・クレジットカードは置いて出かけましょう。少なくともギャンブルをやめてから3年は現金の徹底した管理が必要となります。

ギャンブル依存症者にとっては「現金=ギャンブル資金」であることを意識する必要があります。自分ではお金の管理が不安な場合、キャッシュカード・クレジットカード、カードローンを組むために必要な身分証などを家族に預けておきましょう。

⑤金銭管理を徹底する

家計簿をつけている女性

ギャンブルを続けていくと金銭感覚が常識とかけ離れていきます。正常な金銭感覚を取り戻す意味で家計簿は効果的です。

レシートはできる限りもらうようにし、毎日の出金額を1円単位で詳細に記録します。そうすることで、ギャンブルにどれだけの金額を費やしていたのかを視覚化できます。

「欲しいものリスト」を書くのも有効です。パチンコに行きたい衝動が出てきたら「欲しいものリスト」を確認、そしてリストにあるものを購入します。本物の金銭感覚を持ち、買いたい物を購入するという感覚を取り戻しましょう。

⑥嘘やごまかしをしない

嘘をついている男性

ギャンブルに使ったお金やギャンブルで作ってしまった借金について、嘘を言ったり金額をごまかしたりするのはやめましょう。

「どうしてもギャンブルがしたくなった」「ギャンブルをしてしまった」時は嘘をついて隠すのではなく、正直に告白するようにしましょう。

「借金」と「嘘」はギャンブルの2大症状であると言われています。ギャンブルに関して正直になることが、治療の第一歩であると考えられます。

12.ギャンブル依存症がもたらす4つの弊害

落ち込んでいる女性

ギャンブル依存症は深刻な病気です。依存症になった人が陥りがちな状態を4つ挙げてみました。4番目の弊害は特に深刻です。

弊害1 時間やお金を失う

ギャンブルに支配された生活によって、二度と戻らない大切な時間が奪われてしまいます。自分のお金がなくなってもギャンブルへの欲求がおさまることはないので、借金はみるみるうちに膨れ上がっていきます。

弊害2 社会的信用・仕事を失う

借金を繰り返すことにより社会的信用を失います。ギャンブルのために仕事が手につかなくなると、仕事の時間までもギャンブルに充てるようになります。遅刻や欠勤が増えることで職場での信用も失い、場合によっては職を失うことにもなります。

弊害3 大切な人を失う

家族や恋人、友人など大切な人たちが離れていきます。ギャンブル依存症は周囲の人たちに与える影響が大きな障害であると言われています。

  • 自分のお金では足りず知人・友人に借金をする
  • 家財道具や家族の物を売ってギャンブル資金を作る
  • DVやネグレクトによって家族や恋人の心と体に傷を負わせる

それらの行為によって自分だけでなく周りの人々が傷ついていることを忘れてはいけません。

弊害4 刑事問題

ギャンブル資金を得たいがために横領や詐欺、窃盗などの犯罪に手を染めてしまう事例があります。犯罪を起こせば自分の未来が失われるだけでなく、被害者を生み、全く無関係の人間を傷つけることになります。

13.5人に1人がギャンブル依存症!病気の現状

ギャンブル依存症という病気の実態についても確認しておきましょう。

実情1 日本はギャンブル依存症の割合が最も高い国の1つ

日本絵

2014年8月、厚生労働省は成人のうちギャンブル依存症の疑いがある人は536万人いると発表しました。これは人口の4.8%にのぼり、成人男性の場合は1割近くが依存症であるという状態で、女性も98万人と発表されました。

他の多くの国が人口の1%以下であることと比較すると、日本の依存症者の割合が極めて高いことがわかります。

実情2 「ギャンブル依存症=病気」という認識が低い

考える女性

現在の日本では、ギャンブル依存症に関心を持ち、専門的に治療にあたる精神科医が極端に少ないのが現状です。依存者が相談や治療に向かう気になっても病気と診断されなかったり、適切なアドバイスを受けられなかったりすることがあります。

また一般の人においても多くの人が「ギャンブル依存症は本人の意志が強ければ克服できる」という人格的な問題で捉えています。そのような誤った考えが病気の発見や治療を遅らせています。

実情3 ギャンブル好き≠ギャンブル依存症

カフェにいる男性

ギャンブル依存症者のほとんどが、ギャンブルを始める前はごく普通に日常生活を送っていた人たちです。ギャンブル好きだからギャンブル依存症になるわけではなく、誰にでもギャンブル依存症になる可能性はあると言えます。

ギャンブル依存症は正式な病名を「病的賭博」と言います。ギャンブルで勝った記憶が強烈に記憶として残ってしまい、繰り返しその刺激を求めるようになると、結果として脳の活動が低下し、ギャンブルにだけ過剰に反応するような機能変化が起きてしまいます。

この機能変化は一生残ってしまうため、ギャンブル依存症になってしまうと、ほどほどにギャンブルを楽しむことができなくなってしまいます。ギャンブルを完全に断ち、脳にもギャンブルの刺激を与えないことが治療として有効であると言えます。

14.パチンコ依存症に陥る人の3つの特徴

次の3つの特徴にドキっとした人は気をつけましょう。

特徴1 コミュニケーションが苦手

コミュニケーションが苦手な女性

「コミュニケーションが苦手で友人の少ない人」は、友人たちと遊んだり飲んだりして憂さ晴らしなどをする機会が少ないため、1人でも気晴らしができるパチンコにのめり込みやすいようです。

身近な人にも協力してもらって色々な話をして、パチンコに行っている時間がなくなるようなクリエイティブな趣味を見つけるのがよいかもしれません。

特徴2 プライドが高い

プライドが高い人

「本当は見栄っ張りでプライドが高いのに、それを隠して良い人であろうとする人」は、裏返すとある意味自意識過剰であるともいえ、パチンコにはまっている自分の現状を認めたがらず、周囲にも自分のパチンコ依存を知られまいとします。

結果、誰にも相談できず、勤務先のお金を使い込んだり1人で多額の借金を抱え込んだりして、「周りが気づいた時にはとんでもないことになっていた」ということになりがちです。

少し困ったぐらいの時に周囲に相談すれば火種は大きくなりません。カッコ悪い、みっともないと思いがちですが、本人が思うほど周囲はその人のことを大して意識していないものと割り切って、なんでもサラッと話し合える関係を少なくとも家族間には作っておくと良いでしょう。

特徴3 仕事や人間関係で疲弊している

疲弊している女性

「心がストレスで悲鳴を上げているのにそれに気づいていない人」は、潜在的にかなり数が多いと思われます。勤勉で活動的で、オンもオフも充実させることを良しとする現代の社会構造に対応しきれないのかもしれません。

仕事や人間関係で疲れきっているのに、自分がリラックスすることに罪悪感を覚えてしまうようなタイプです。「理由は全くわからないし心当たりも特にないのに、なぜパチンコするのをやめられないのか」という人はこのタイプかもしれません。

身体もかなり疲れているでしょうから、仕事もプライベートも一段落して本当の意味での休息をとることで、なぜ自分が訳もわからずパチンコ店に足が向いてしまっていたのかを冷静に考え直せるかもしれません。

15.まとめ

パチンコ依存症は病気であること、パチンコ依存症に苦しむ患者さんが多くいることが理解して頂けたのではないかと思います。

パチンコ依存症になってしまうと、個人の気の持ちようを変えるだけで立ち直ることは困難ですが、きちんと向き合って治療を続けていけば治すことができます。

しかし、回復には本人のやめたいという気持ちと、家族の支えが必要不可欠です。ぜひ参考にしていただき、治療への一歩を踏み出す手助けになればと思います。

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