夫が生活費を入れない3大理由と状況を打破する4つの解決策

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生活費を入れない夫に困っている女性

妻が専業主婦なのか、仕事をしているのかに関わらず家計の管理を妻に一任する夫は近年減っていると言います。

それでもお互い不自由なく暮らせていれば特に問題はありませんが、一方的な言い分で夫が生活費を入れてくれない場合は今すぐに何らかの対処が必要です。

今回は夫が生活費を入れない理由とその状況を打破するための解決策をまとめました。

子供がいる家庭では特に深刻な事態になることが予想されますので、現在一人で辛い思いをしている方はぜひご覧ください。

1.夫が生活費を入れない3大理由

お金が無いという状況はかなりの精神的負担となり、生活費が足りないことが原因で離婚に至る夫婦も決して珍しくありません。離婚に至るまでの理由は人それぞれですが、たとえば次のようなケースが比較的多いようです。

結婚生活はお互いの理解と協力が無ければ成り立ちませんので、こういった状況になると金銭的にも精神的にも結婚生活の継続は難しくなってしまうでしょう。

理由1 浮気をしている

浮気をしている男性

これまで生活費を入れていた人が急に生活費を入れなくなった場合は浮気をしている可能性が高く、生活費を浮気相手につぎ込んでいるケースも多いようです。生活費を入れないことで妻から離婚を切り出すのを待っているパターンもあります。

自分の不貞行為で離婚となれば慰謝料を請求される可能性が高いので、自分の立場が不利にならないよう、あくまで妻の方から離婚を望むように仕向けるなんとも姑息なやり方です。

理由2 ギャンブル

パチンコをしている旦那

ギャンブルが原因の場合は生活費を入れないどころか、知らないところで借金をしているケースも多いので、早急に状況確認と今後の対策を検討する必要があるでしょう。

理由3 趣味にお金を費やしている

バイクに乗っている主人

夫が生活費を入れない理由が必ずしも浮気やギャンブルとは限りません。たとえば貯金が趣味でお金はあるのにすべて貯金にまわしている、妻の無駄遣いが多く生活費を渡す気になれない、バイクや車など自分の趣味に使っているなどです。

2.生活費を入れない夫への4つの対処法

生活費を入れてくれない夫に対し、具体的にどういった行動を起こせば良いのかその対処法を見て行きましょう。

対処1 生活費を入れない理由を明確にする

話し合いをしている夫婦

いずれにしても現状を解決するためには、なぜ夫が生活費を入れてくれないのかをまずは明確にする必要があるでしょう。夫婦の話し合いで解決できるならそれに越したことはありませんし、話し合いができるうちはまだ関係を修復できる可能性も高いです。

そもそも夫婦間には、お互いの生活レベルが同等になるよう助け合う「生活保持義務」があります。衣食住や子供の教育費、医療費など生活にかかる費用をそれぞれで分担をする義務があることです。

これは「婚姻費用の分担義務(婚費)」と言い、たとえ別居中の夫婦であっても婚姻費用の分担義務が無くなることはありません。夫が生活費を入れない場合はこの義務を果たしていないことになり、法的にも許される行為ではありません。

対処2 生活費をすべて書き出す

生活費を書き出している主婦

実際にかかる生活費を細かく書き出し、どのくらい生活費がかかっているのかを夫に示しましょう。

実際のところ生活費がどのくらいかかるのか把握していない夫は多く、生活費が足りないのは「妻がムダ遣いをしている」「妻のやりくりに問題があるから」と思っている夫も多いようです。

特に妻が専業主婦の場合、「家にいるのだからそんなにお金は要らないだろう」と言われるケースも多く、ママ友との交際費や急な医療費までは夫も把握できていない場合があります。

対処3 両親や家族から夫を説得してもらう

祖父母

夫婦間で話し合いをしても解決の糸口が見つからない場合は、お互いの両親や家族などを交えて一度話し合いをしてみましょう。生活費を入れていないことに少しでも後ろめたさがあるなら、この方法はかなり有効な手段と言えるでしょう。

夫婦の問題で親に迷惑や心配をかけたくない、恥ずかしくて相談しづらい気持ちもあるかもしれませんが、今は体裁を気にしている場合ではありません。

お互いの両親が介入することで配偶者も行動や考えを改めてくれることもあるでしょうし、両親が金銭的な手助けをしてくれる可能性もあります。

日本の家族

家庭内では自分勝手な夫ほど外では良い人で通っていることも多いので、自分の体裁が悪くなることを気にして行動を改めてくれる可能性も十分にあります。

特に配偶者の身勝手でそのような状況になっているのなら、あなた一人が悩み苦しむ必要はありません。

対処4 裁判所に調停を申し立てる

裁判所

そもそも夫婦間には法律上婚姻費用を分担する義務があります。話し合いではらちが明かないようなら、家庭裁判所に婚姻費用分担の調停を申し立てましょう。離婚を見据えた別居状態にあっても婚姻期間中であれば申し立ては可能です。

婚姻費用とは衣食住、子供の教育費、医療費など生活にかかわる幅広い費用のことですが、夫婦はお互いでこの費用を分担し、それぞれの生活レベルが同等になるよう努めなければなりません。配偶者が収入に見合った生活費を入れない場合は、家庭裁判所に「婚姻費用分担の申し立て」を行うことができます。

裁判

まずは家庭裁判所が間に入り、問題を解決できるようアドバイスを行い、仮にここで解決に至らない場合、費用の負担額は調停もしくは審判で決められることになりますが、夫に支払い義務があると判断されれば夫側はそれに従わなければなりません。

家庭裁判所や調停と聞くとなんだか重々しいイメージで身構えてしまいますが、申し立ての費用は2,000円ほどで手続き自体もそれほど面倒なものではありません

ただし、婚姻費用の請求ができるのは申し立てを行った時点からになるので、今後離婚も視野に入っている場合はできるだけ早く行動を起こしておくことをおすすめします。

3.知って得する調停申し立て7つの豆知識

弁護士に相談している主婦

やむをえず調停申し立てをした方が良さそうな場合に知っておいた方が良い調停申し立ての豆知識をご紹介します。

①調停が成立したらどうなる?

調停が無事成立するとまずは調停案が作成され、その1〜2週間後に調停調書が郵送されます。調停調書とは、万が一相手方が婚姻費用を支払ってくれない場合に強制執行ができる効力を持ち、調停調書があれば夫の貯金や給料を差し押さえることも可能になります。

②調停が成立しなかったらどうなる?

最後まで調停が成立しなかった場合は審判となり、これまでの調停内容や提出書類をもとに裁判所が婚姻費用を決定することになります。審判の結果がいかなるものであってもその決定には従わなければなりません。

③婚姻費用を請求できる期間

衣食住や子供の教育費、医療費など婚姻生活を維持するために必要な費用(婚姻費用と言います)は申し立て期日まで遡って請求することができますが、それ以前の期間は請求ができません。

夫が生活費を入れず別居を視野に入れる場合は、できるだけ早めに申し立てを行うことをおすすめします。

④当面の生活費に困る場合

調停は月1回のペースで進むので、当面の生活費もままならない状態では審判の成立を気長に待っているわけにもいきません。その場合は婚姻費用の申し立てとあわせて審判前の保全処分の申し立ても行いましょう。

審判前の保全処分申し立てとは裁判所が早急に事前の審判を出してくれるもので、申し立てをすると夫側に婚姻費用分担金の支払い命令が出されます。もしも夫がこの命令に従わなかった場合、家庭裁判所が履行勧告や履行命令を出し夫に支払いを催促してくれます

⑤申し立てにかかる費用

自分で申し立てをする場合は収入印紙代1,200円と切手代(相手側に書類を郵送するため)が必要です。

⑥必要な書類

婚姻費用分担調停の申し立てには次の書類が必要です。

  • 婚姻費用の分担請求調停の申立書
  • 夫婦の戸籍謄本
  • 申立人の収入関係の資料(源泉徴収票、確定申告書、給与明細等)

⑦調停の流れ

申し立てをすると1回目の調停期日が記載された呼出状が自分と夫側にそれぞれ届きます。呼出状が届くのは申し立てから約2週間後、実際に調停が行われるのは申し立てから1ヵ月後が目安です。

第1回目の調停ではそれぞれの収入やこれまでの状況などについて詳細な聴き取りが行われ、婚姻費用算定表をもとに婚姻費用の負担額を決めていきます。

1回目の調停で双方の合意が得られれば調停は終了となりますが、合意に至らなかった場合は2回、3回と調停を重ねていくことになります。

4.生活費を受け取った2つのケース

婚姻費用を受け取れたケースを2つご紹介します。あくまでも各家庭の事例になるため、婚姻費用の金額などは異なりますが、家族構成が似ている家庭なら参考にしてみると良いでしょう。

ケース1 月々13万円の生活費が入るようになった事例

掃除している主婦

Aさんの家庭では、結婚してから12年目を過ぎたあたりから旦那さんからの生活費が入らなくなりました。Aさんは自分の収入と今までの貯金を切り崩してなんとか生活をしていましたが、子供が成長するにつれてAさんの収入だけでは生活を維持することができなくなってきました。

ネットで調べると婚姻費用分担調停の申し立てができることを知り、Aさんは同居している夫に対して婚姻費用の支払い手続きを行いました。

調停手続ではAさんと旦那さんの資産から収入、支出の事情について家庭裁判所で夫婦間の事情を聴かれたり、収入や支出の資料等を提出しました。

旦那さんに対し裁判手続きの結果、同居しているものの十分な生活費を今後も渡さない可能性があると判断され、婚姻費用として月々13万円入れてもらえるように合意されました。

Aさんの家族の詳細は次の通りです。

  • 福岡県在住
  • 4人家族(夫、妻「Aさん」、子供2人)
  • 夫の職業はサラリーマン、年収500万円
  • 妻はパート、年収96万円
  • 結婚歴14年
  • 子供は2人
  • 解決までの期間=1年間

ケース2 婚姻費用90万円と子供の養育費を月々14万円受け取った事例

お母さんと子供

夫婦が離婚する前に別居中にかかっていた生活費も「婚姻費用」として請求することができます。

Bさんの家庭は旦那さんと毎日喧嘩ばかりだったため、離婚を決意し子供達を連れて実家へ帰ることにしました。Bさんは別居から半年後に弁護士を立てることにし、旦那さんに協議離婚の申し入れを行い、婚姻費用を内容証明郵便で請求しました。

旦那さんは離婚には応じたのですが、婚姻費用と養育費は支払わないと主張されたので、離婚調停と婚姻費用分担調停を同時に申し立てました。その結果、別居してから半年間の生活費として90万円と子供の養育費を月々14万円受け取れるようになりました。

Bさんは弁護士を立てたので弁護費用約50万円かかり、月々2万円の分割払いで支払っています。Bさんの家族の詳細は次の通りです。

  • 広島県在住
  • 5人家族(夫、妻「Bさん」、子供3人)
  • 夫の職業はサラリーマン、年収700万円
  • 妻はパート、年収96万円
  • 結婚歴7年
  • 子供は3人
  • 解決までの期間=約半年

5.離婚後の母子家庭への6つの公的支援

母子家庭

母子家庭の場合は利用できる公的支援制度も多いので、生活費の問題で離婚を考えている、すでに離婚をした場合には次のような支援を最大限活用しましょう。

支援1 児童手当

児童手当は「子ども手当」とも呼ばれ、母子家庭に限らず、0歳から中学生までの児童がいる世帯であれば支給対象となります。世帯の所得や子供の年齢、人数によっても違いますが、0歳~3歳未満の児童であれば上限の15,000円が支給されます。

支援2 児童扶養手当

児童扶養手当は離婚や死別などによって一人親となった世帯の児童に対し支給されるもので、18歳以後の最初の3月31日までの間にある児童がいる世帯が対象になります。

支給額は世帯の所得によっても違いますが、全部支給の場合は児童一人につき最大42,330円となり、2人目以降はさらに1万円や5,000円が増額されます。

支援3 児童育成手当

児童育成手当は一人親家庭で18歳未満の児童がいる世帯が支給対象になります。市区町村によって支給状況や金額が違いますので、詳しくはお住まいの市区町村で確認してみてください。支給額の目安としては15,000円前後の場合が多いようです。

支援4 ひとり親家庭住宅手当

ひとり親家庭住宅手当は20歳未満の児童を養育しながら月額1万円以上の賃貸住宅に住む一人親家庭が対象となる手当で、自治体が定める基準を満たせば月額5,000円~15,000円の援助を受けることができます。

支援5 就学援助

就学援助は子どもの給食費や修学旅行の積立費用、授業に必要な文房具などを購入するための費用を自治体が援助してくれる制度です。支給額は子供の年齢や費用項目などによって違いますが、給食費や修学旅行の積立費用などは全額援助してもらえる場合もあります。

支援6 生活保護

子どもが小さく外に働きに出ることが難しい場合は生活保護を申請する方法もあります。家族など援助をしてくれる人がいる場合は対象にならない場合もあるので、詳しい支給条件は市区町村で確認してみてください。

6.離婚後にかかる生活費の算出方法

生活費を計算している女性

離婚後実家に身を寄せるか、自立して暮らすかによっても必要な金額は変わってきますが、自分一人で生計を立てる場合は次のような支出が想定されます。

それぞれに必要な金額は世帯によって違いますので、現在の状況を参考に大まかな金額を算出してみましょう。

  • 家賃
  • 光熱費
  • 食費
  • 日用品
  • 通信費(携帯電話やネット回線など)
  • 保険料(医療保険、生命保険、学資保険など)
  • 美容室や化粧品など
  • 衣料費
  • 交際費・レジャー費
  • 子供の保育料や給食費
  • 子供の習い事

7.母子家庭の就業状況

花屋で働いている女性

厚生労働省が行った「平成23年度母子家庭世帯等調査」によると、母子家庭つまりシングマザーの雇用形態で最も多いのはパートやアルバイトで47.4%、次いで正規職員・従業員の39.4%となっています。

育児と家事をすべて一人でこなさなければならない分、働ける時間が短く正社員は難しい理由もあるでしょうが、母子家庭の場合は利用できる公的支援制度も多いので、支援を受ければパートやアルバイトでも生活が成り立つ場合も多いようです。

8.離婚したいけど決心がつかないとき

悩む女性

離婚となると生活が大きく変わってしまうため、なかなか決断できない方も多いのではないでしょうか。特に専業主婦の場合、離婚をすれば自分で収入を得て生計を立てていかなければならないので、就職活動も同時進行で行っていく必要があるでしょう。

子供がいる場合状況はより深刻です。自分一人なら生活していく方法はいくらでもありますが、子供が小さいうちは預けられる保育園があるか、1日何時間働けるのか、子供の養育費をどうするかなど不安が尽きることはありません。

ですが、ただ悩んでいても始まりません。まずは離婚した後の生活費がどのくらいかかるのかを把握し、その上でどうするべきかもう一度検討してみましょう。

9.まとめ

程度によって対処法も変わってきますが、離婚や別居も現実的に視野に入れているのであれば早めに調停の申し立てをすることをおすすめします。

ただし、夫婦関係の修復を望んでいる場合、調停まで至るとその後の修復が難しくなることが予想されますので、まずは自分が今後どうしたいのかをよく考え、慎重に対策を検討した方が良いです。

とはいえ、自分自身のこととなると正しい判断ができなくなることも多いので、一人で悩まず家族や友人、弁護士などに早めに相談することも大切です。

解決策は必ずありますのでまずは前向きに具体策を検討していきましょう。

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