カードローンの延滞とは|延滞が引き起こす最悪の事態を回避する方法

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カードローンで決してやってはいけないことの1つに、返済の延滞があります。契約する時にはしっかりした見通しを立ててカードローンを利用していても、ときには返済が延滞してしまうことがあるでしょう。

「つい、返済日を忘れていた」
「うっかり口座の残高が不足していた」

人間なので、どうしても忘れることはあるかもしれません。しかし、お金の貸し借りをする上で延滞なく返済をきちんとし続けるということはとてつもなく重要なことです。

ただ、カードローンの利用者の中には意外に返済を延滞してしまう人が多いのも確かです。延滞や遅延、滞納など、似たような言葉の違いも気になります。もしカードローンの延滞をそのままに放っておくと、最悪の場合どういったデメリットに見舞われるのかを考えてみましょう。

1.カードローンの延滞とは

カードローンの契約時に設定された返済日に返済が間に合わないことを延滞といいます。カードローンの返済は提携ATM、振込返済、口座振替の3つの方法がよく使われています。ATMや振込での返済であれば返済日の当日中に、口座振替なら口座引落日の前日までに残高を用意しておけばその月の返済が完了します。しかし、返済日の入金を忘れていたり、口座残高が不足していると返済ができないままの状態になります。これが延滞です。

2.カードローンの延滞と遅延の違い

延滞とよく似た言葉に遅延があります。「支払いや返却が延滞している」とか「返済が遅延している」といったように普段からよく使うので、その意味の違いを明確に分けて話している人は珍しいかも知れません。ところが、カードローンのようにお金の融資に関わる分野では、延滞と遅延はきちんと使い分けられている単語です。

金融の世界では延滞と遅延を支払いが遅れた日数によって区分しています。簡単に説明すると、延滞のほうが日数が長く、遅延はそれより短期間の遅れを指します。延滞は返済日より2ヶ月から3ヶ月以上の長期にわたって支払いが遅れている状態です。一方、遅延は延滞よりも短期間の支払いの遅れのことです。

この使い分けは個人信用情報機関が返済の遅れをどうやって捉えているかが影響しているといわれています。CIC、JICC、KSCの三大機関では事故情報に記録される目安を返済日から61日以上、または3ヶ月以上の延滞と定義しています。銀行や消費者金融によって事故情報の登録するタイミングは違いますが、いわゆるブラックリストに載るラインは2ヶ月から3ヶ月というわけです。

これが延滞よりも短い遅延の状態では、すぐに個人信用情報機関に登録されることはありません。何度も遅延をしている場合は延滞扱いとなるケースもありますが、返済日を忘れていて数日後に振り込んだり、再引き落としに間に合いさえすれば、遅延の範囲内で処理してもらえます。

延滞と遅延をもっと具体的にイメージしてみましょう。もしあなたが返済日の支払いが間に合わなかった場合、カードローン先の銀行や消費者金融から返済のお知らせがハガキなどで届きます。よくあるタイプは圧着式ハガキで口座再引き落としの案内が書かれていたり、コンビニや銀行の振込用紙が印刷されていて再設定された期日までに支払うよう催促されます。この段階で支払いを済ませられれば、遅延として扱われます。

もし、このハガキや電話での催促があっても支払わない場合はどうなるのでしょうか。遅延状態が続いて2ヶ月から3ヶ月が過ぎる頃には延滞扱いになってしまいます。遅延のままではあくまでカードローンを契約している銀行や消費者金融の内部で情報が留まっていますが、延滞になると銀行や消費者金融は個人信用情報機関に事故案件として登録をします。つまりブラックリストの仲間入りを果たしてしまうというわけです。

3.カードローン返済を延滞した時の最悪のケース

延滞と遅延の違いを催促ハガキの例を示しながら説明してきました。次は、2〜3ヶ月以上支払いが遅れて延滞になってしまったとき、具体的にどのようなデメリットを被るのかを見てみましょう。

①遅延損害金の発生

返済が延滞してダイレクトに影響を受けるのは、返済日から遅れた日数に応じて遅延損害金を支払わなければならないことです。日常生活でも約束を守らなかったとき、何かしらお詫びをすることがあると思います。友人同士なら缶ジュース程度で済むかも知れませんが、融資の世界では1日単位で遅延損害金の利率が決まっていて、きっちり請求を受けます。そう意味で、カードローンのようにお金の貸し借りでは、返済日にきちんとお金を返して当然であって、1日でも遅れれば減点方式でペナルティを負担しなければならないルールになっています。

②借入限度額が減る

通常、カードローンは返済して上限融資枠が増えると、再びその分のお金を借りることができます。しかし、延滞をすると銀行や消費者金融側が「この人にはお金を貸しても毎月返済してもらえるかどうかわからないから、最初の審査より借入限度額を少なくしよう」という風に安全な手段を取るようになります。

たとえば、最初の契約で100万円の借入限度額を設定してもらって70万円を借りていたとしましょう。あるとき、返済がどんどん遅延して延滞になってしまうと、それまでは残り30万円を借りることができたのに、上限融資枠が借り入れている70万円まで下げられたりします。毎月返済していればあと30万円借りられたのに、延滞によってせっかくの余裕を失ってしまうこともあり得るのです。

③利用停止

遅延が何度も続いて延滞状態が長期間になると、完済の可能性がないと判断されます。銀行や消費者金融側は最後まで返してくれる顧客でなければ安心して取引ができません。カードローン自体が利用停止になって借り入れている分の返済のみ契約が残ったり、最悪の場合は一括返済を迫られることもあります。

④事故情報がつく

2ヶ月から3ヶ月以上の延滞が続くと個人信用情報機関に登録されてブラックリストに入れられてしまいます。こうなると、その銀行以外の銀行や消費者金融、クレジットカード会社などで新たに契約を申し込んでも審査が通りづらい、通らないといった状態に陥ります。返済の遅れが悪質になるとその情報は全国の金融機関に共有されて、お金を借りるという行為そのものが大きく制限されるようになります。

4.大手カードローンの遅延損害金一覧

遅延損害金は貸金業法によって最高20.0%まで請求されます。表の通り、大手消費者金融は法定利率いっぱい、銀行系のカードローンでも軒並み19%〜20%の遅延損害金を設定しています。

<消費者金融カードローン>

商品名 遅延損害金
アコム 20.0%
プロミス フリーキャッシング 20.0%(実質年率)
アイフル 20.0%
モビット 20.0%

<銀行カードローン>

商品名 遅延損害金
三菱東京UFJ銀行カードローン バンクイック 通常金利と同じ
三井住友銀行カードローン 19.94%
みずほ銀行カードローン 19.9%
新生銀行カードローン レイク 20.0%
オリックス銀行カードローン 通常金利+2.1%
楽天銀行スーパーローン 19.9%
住信SBIネット銀行カードローン 20.0%
イオン銀行カードローンBIG 19.8%
ソニー銀行カードローン 14.6%
横浜銀行カードローン 18.0%
ちばぎんカードローン 19.8%

5.遅延損害金の計算例

延滞してしまった際の遅延損害金の金額は簡単な計算式でわかります。

遅延損害金=借入額(元金)×遅延損害金年率÷365日×日数

もし、あなたが10万円を借り入れていたとしましょう。返済日から30日延滞してしまいました。契約しているカードローンの遅延損害金年率は20.0%です。上の計算式に当てはめると、

借入額(元金)10万円×遅延損害金年率20.0%÷265日×30日=遅延損害金1,643円

ちなみに遅延損害金は30日分遅れたことへのペナルティとして支払うため、返済するとき毎月の返済額+通常の利息+遅延損害金をまとめて支払いが必要です。なお、遅延損害金は1日単位で加算されます。このケースでは1日につき約54円ずつ増えていきますので、できるだけ返済の遅れをなくして早めに支払うことが大切です。

<消費者金融カードローンの遅延損害金額例(30日)>

 商品名 借入額10万円 借入額30万円 借入額50万円
アコム 1,643円 4,931円 8,219円
プロミス 1,643円 4,931円 8,219円
アイフル 1,643円 4,931円 8,219円
モビット 1,643円 4,931円 8,219円

<銀行カードローンの遅延損害金額例(30日)

商品名 借入額10万円 借入額30万円 借入額50万円
三菱東京UFJ銀行カードローン バンクイック 1,200円 3,600円 6,000円
三井住友銀行カードローン 1,638円 4,916円 8,194円
みずほ銀行カードローン 1,635円 4,906円 8,178円
新生銀行カードローン レイク 1,643円 4,931円 8,219円
楽天銀行スーパーローン 1,635円 4,906円 8,178円
住信SBIネット銀行カードローン 1,643円 4,931円 8,219円
イオン銀行カードローンBIG 1,627円 4,882円 8,136円
ソニー銀行カードローン 1,200円 3,600円 6,000円
横浜銀行カードローン 1,479円 4,438円 7,397円
ちばぎんカードローン 1,627円 4,882円 8,136円

6.延滞しそうな時の対処法

前もって返済日に入金が間に合わないとわかったら、すぐにカードローン会社のコールセンターへ電話をして相談をしましょう。カードローンの返済は1日でも遅れると遅延扱いとなります。1,2度であれば「たまたま返済日を忘れていたんだろう」「うっかり口座残高を確認していなかった」といった感じで問題はありません。しかし、何度も返済の遅れが重なったり、相談もなく返済しないまま放っておくと、カードローン側は「本当に返済してもらえるのだろうか」と心配になります。

一本の電話をすることで延滞した事実を消すことはできませんが、こちらの返済の意思を伝えることは今後の利用に大きな影響を持ちます。もちろん、遅延損害金は日割計算されますので、1日でも早く入金すればそれだけ不要なお金を出すことがなくなります。

7.カードローンの延滞放置はNG

カードローンの返済日に入金できていないと、数日後に催促のハガキが届きます。カードローン会社によって、また延滞回数が多い人の場合には電話が掛かってくることもあります。

返済が遅れた後の初回のハガキには、改めて支払日が設定されていて、再引き落としまたは振込での入金をするよう案内が書かれています。もしそのハガキをそのままにして再設定された支払日にも入金しないと、次のハガキには「これ以上入金が遅れた場合、今後の契約に支障が出たり、利用停止の処置をする場合があります」というように厳しめの文面で再度入金を催促されます。

ハガキや電話で数回の案内を受け取っても支払わないまま支払いが2、3ヶ月以上経つと、個人信用情報機関へ登録(ブラックリスト)されたり、契約が見直されてその時点で借り入れている金額を返済するだけのカードローン利用にさせられてしまったり、大きな不都合が生じる可能性が高まってしまいます。

とにかく返済日に遅れてしまったら、1日でも早くカードローン会社に電話をしていまの自分の状況を正直に伝えましょう。いつまでに入金可能なのか、すぐに払えないのであれば支払いの見込みを伝えて、いつまで待ってもらえるか相談をすべきです。あなたはお金を借りているお客様と思うかもしれません。

しかし、返済が遅れてしまってはカードローン会社に迷惑を掛けることになり社会のルールから言っても言い訳は許されません。きちんと返済日に入金できないと後ろめたさもあってなかなか連絡しづらいのはよくわかります。しかし、お金の貸し借りでの約束を守るという点では相手が家族であってもカードローン会社であっても同じことだと心得ておきたいものです。

8.どうしても返済できないとき

催促のハガキや電話を受け取っても3ヶ月以上支払えないと、カードローン会社は返済してもらえる債権を債権回収会社や法律事務所に委託することがあります。そうなると今後の返済の相談は直接カードローン会社にできなくなってしまい、依頼された法律事務所とのやりとりとなります。債権回収は法律の規定に基づいて厳格に進められるため、カードローン会社からの催促よりも厳しいものとなります。

返済プランを明確に伝えて、確実に入金していかなければなりません。どうしても返済ができなくなってしまった状態では月々の利息だけでも大きな金額になっています。その場合、債務整理という方法を使えば返済が軽くなったり、免除してもらえることがあります。金利分をなくして毎月の返済額を減らせる任意整理や、裁判所に申し出て借金の減額や免除を認めてもらう民事再生や自己破産といった方法があります。

債務整理で借金をいくら減額できるかは、「街角法律相談所」というサイトを使うことで簡単に診断できます。無料、かつ匿名で利用できるため、ぜひ利用してみてください。減額が見込めそうな場合は、弁護士や司法書士に相談してみましょう。

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9.まとめ

返済日に毎月の返済額をきちんと返していくことは、当たり前でいて時に難しいときもあります。数日程度の遅延であれば大きな問題にはなりませんが、何週間も支払いをしないまま延滞していると、カードローンの契約が制限されたり、今後の新規契約ができなくなる可能性が高くなります。

もし、事前に返済できないとわかったり、返済日を過ぎて入金し忘れていたと気づいたら、すぐにカードローン会社に相談することが大切です。最悪の場合、延滞は将来の経済的な取引が難しくなることもあります。借り入れたお金は最後まで返すのだ、という姿勢を維持することがカードローンの利用には必要なのです。

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