【必読】カードローン契約者が死亡した場合の残額の支払いと注意点

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親カードローン借金相続0

親にカードローンの借金があった時は、相続したらどうなるのかを知っておきたいですよね。

相続をしたら借金を払わないといけないのか、それとも借金を払わなくていいのか疑問に思うことはあるのではないでしょうか。他にも、借金だけは相続しないで他の遺産を相続できないのかと考えることはあります。

実は、親に借金がある時の相続はかなり複雑で、対応を少し間違えてしまうと親の借金を払わないといけなくなる可能性が出てきます。

相続して親の借金を払うなんて考えただけでもぞっとしますので、そうならないために相続について知っておくことが大切です。

親にカードローンの借金がある時の相続はどうすればいいのか、対応方法などを一緒に見ていきましょう。

1.カードローン契約者が死亡した場合の残額の支払い

親がカードローンの借金を完済することなく死亡すると、相続対象にカードローンの借金が含まれることから、相続をすると相続人はカードローンの借金の支払いをしないといけなくなります。

相続対象と聞けば、預貯金や不動産や貴金属などの資産をイメージすることが多いと思いますが、これらの資産を相続することはもちろんのこと、相続対象には負債が含まれますので、負債も合わせて相続することになります。

負債には、カードローンの残りの借金の他に、他人への借金、未払いの税金などが相続対象に含まれます。つまり、親が死亡して相続をすると資産と負債が相続対象になりますので、カードローンの借金などが残っている場合は、残りの借金を支払う義務が出てきます。

2.カードローンの借金相続方法の選択

相続方法の選択は、単純承認、限定承認を選択して相続する方法と、相続放棄を選択して相続をしない方法があります。

①単純承認を選択すれば負債も相続する

相続の単純承認とは、亡くなった被相続人の権利や義務を含めて、資産と負債の遺産を条件をつけずに相続するという意味になっています。つまり、相続をする際に単純承認を選択すると、預貯金や不動産などの資産と借金などの負債の両方を相続することになります。

相続対象の資産と負債の価値を比較して、資産の価値が上回っていると判断すれば、相続人にとってプラスになりますので、単純承認を選択して相続することが賢い選択になります。

単純承認を選択する際に大切なことは、資産の価値が上回っていれば相続人にとってプラスですが、負債の価値が上回っていれば相続人とってマイナスになりますので、相続対象の資産と負債の価値を見極めることが大切になってきます。

②限定承認は資産を超える負債があっても背負わなくて良い

相続の限定承認は、被相続人が残した資産の価値と負債の価値を差し引いて、資産の価値が上回れば差し引いた分の資産を相続しますが、負債の価値が資産の価値を上回れば、資産の価値を超える負債分は相続しないことになります。

例えば、被相続人の借金が500万円あって資産が800万円ある場合は、債権者に500万円を支払っても300万円残りますので、300万円を相続することができます。

しかし、被相続人の借金が500万円あって資産が300万円ある場合は、債権者に300万円を支払っても、200万円はまだ負債として残っています。限定承認では借金を支払った後の負債分は支払わなくてもかまいませんので、相続人はこの200万円の負債を相続しなくてもかまいません。

資産と負債のどちらの価値が多いか分からない場合に限定承認を選択しておくと、負債が多かった時に背負わずにすみます。

③相続放棄

被相続人の遺産が、資産の価値より負債の価値が多い場合は、相続すると負債を背負うことになりますので、相続をする意味がありません。遺産に負債が多いことが分かれば、相続放棄をすることによって相続人でなかったことになります。

3.相続の手続き期間

相続人が相続をする遺産があることを知ってから3ヵ月以内に、単純承認か限定承認で相続をするか、相続放棄をするのかを家庭裁判所に届け出をする必要があります。この3ヵ月の期間を熟慮期間と呼びます。

もし、遺産があることを知って熟慮期間を過ぎても家庭裁判所に届け出を行っていない場合は、強制的に単純承認で相続をすることになります。

単純承認で相続をすると、遺産に負債を多く残されている場合は、相続人にとってメリットはありませんので、熟慮期間に単純承認の選択以外で家庭裁判所に相続の届け出を行う必要があります。

しかし、遺産の内容がかなり複雑で、熟慮期間内に相続をするか相続放棄をするのか結論が出せない場合は、家庭裁判所に熟慮期間の伸長の届け出をすることで、熟慮期間を伸長することができます。

4.カードローンの借金を相続する時の注意点

被相続人が多額のカードローンの借金を残して亡くなってしまったら、相続放棄をすると借金を背負わなくてもかまいませんが、相続放棄ができない場合がありますので説明します。

注意1 相続放棄は対象者全員が行うことが必要

例えば父親がカードローンで多額の借金を残して亡くなった場合は、相続放棄をするのが当然の選択になります。相続には相続順位があり、相続順位の高い人が相続放棄をすると、相続順位の低い人に相続する権利が回ってきます。

父親のカードローンの借金を背負いたくないのなら、相続する権利がある人全員が相続放棄をしなくてはいけません。

具体的には、父が亡くなると配偶者である母と相続順番が1番目の子供に相続人の権利が生まれます。配偶者と子供が相続放棄をすると、2番目の相続順位にある親(祖父母)に相続人の権利が移ります。

祖父母が亡くなっている場合や相続放棄をした場合は、3番目の相続順位にある兄弟姉妹(おじおば)に相続人の権利が移ります。兄弟姉妹が相続放棄をした場合は、4番目の相続順位にある子供(いとこ)に相続人の権利が移ります。

このように相続放棄をしても相続人の権利は順番に移っていくことになります。次の相続順位の人に、相続放棄をしたことを伝えていない場合は、次の相続順位にある人は自分の知らない間に相続人になっています。

相続人の権利は家族以外の親戚が対象になることが考えられますので、家族だけが相続放棄をしたら終わりということではありません。父の相続問題を完全に終わらせるためにも、親戚に父親が亡くなったこと、父親には借金があるので相続放棄をしたこと、そして相続人の権利が移っていることを教えてあげることが必要です。

注意2 遺産には手をつけない

被相続人が死亡すると熟慮期間に入りますが、相続人が熟慮期間に預貯金などの遺産に手をつけてしまうと、相続放棄ができなくなる可能性があります。つまり、単純承認で資産と負債の両方の遺産を、強制的に相続しないといけなくなる可能性があります。

例えば、被相続人が多額のカードローンの借金を残していて、遺産の預貯金を少しでも使ってしまうと、相続放棄ができなくなって相続人は借金を背負うことになりかねません。

、遺産に負債が多くて相続放棄を考えている場合や、資産と負債のどちらが多いのか分からなくて相続に迷っているのでしたら、遺産に手をつけると単純承認で相続しなくてはならない可能性がありますので、遺産に手をつけないようにしておきましょう。

また、車やテレビなどの遺産を処分しても、相続放棄ができなく可能性がありますので、遺産の扱いには注意することが大切です。

注意3 連帯保証人になっていると相続放棄に関係なく支払い義務がある

相続人が被相続人の借金の連帯保証人になっていた場合は、相続放棄をしても借金の支払い義務はあります。連帯保証人になっているということは、債務者が借金を返済できなくなれば代わりに自分自身が借金を支払うという意味ですので、相続放棄に関係なく連帯保証人には借金の支払い義務があります。

5.カードローンの借金解決方法

相続をする時に難しいのが、遺産に資産と負債のどちらの価値が多いのか分からない時や、被相続人にカードローンなどの借金がある場合に、どのように対処をしたらいいのかは分からないことがあります。

被相続人にカードローンなどの借金がどれ位あるのか把握することが難しいことと、遺産相続の方法を間違えてしまうと相続人が借金を背負わなければならないため、分からないまま手続きをするのはリスクが高いです。

また、遺産相続の手続きは家庭裁判所で手続きすることから、相続人にとって敷居が高いですし、どんな必要書類を用意したらいいのかすぐには分かりません。それらのことを考えると、法律のプロである弁護士などに相談するのが借金を解決する方法だと言えます。

6.まとめ

親がカードローンの借金を残して死亡しまうと借金を含めて相続しますので、遺産に資産と負債のどちらの価値が多くあるのか調べてから相続方法を決めることが大切です。遺産内容を調べてから、相続人にとって有利になる相続方法を選択したいものです。

ただ、遺産に資産と負債のどちら価値が多いのか、手続きをどうすればいいのかなど、相続問題はかなり複雑で対応を間違えると相続人に不利になる恐れがありますので、プロの弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。

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